アパート・マンション経営の収益構造
アパート・マンション経営の収益構造は、
- 貸室賃料収入
- アパート・マンションの売却収入
- 共益費収入
- 水道光熱費収入
- 駐車場収入
- 一時金の運用益
- その他収入
という収益部分と、
- 空室等損失
- 貸倒れ損失
- 維持管理費
- 水道光熱費
- 修繕費
- プロパティマネジメントフィー
- テナント募集費用等
- 公租公課
- 損害保険料
- 原資
という損失部分で成り立っています。
各項目について、詳しく解説していきます。
アパート・マンション経営の収入
アパート・マンション経営の収入は、
- 貸室賃料収入
- アパート・マンションの売却収入
- 共益費収入
- 水道光熱費収入
- 駐車場収入
- 一時金の運用益
- その他収入
です。
貸室賃料収入
貸室賃料収入とは、賃貸する部屋の家賃です。
合計12部屋のアパート・マンションを、家賃10万円で、15年間運用(稼働率100%)したとすれば、
12部屋 × 10万円 × 12ヵ月 × 15年間 × 100% = 21,600万円
の貸室賃料収入を得ることができます。
とはいえ、常時満室(稼働率100%)は、基本的にありえません。
空室分の損失については、別に費用として計算します。
貸室賃料収入では、満室経営が続いたことを想定して計算します。
アパート・マンションの売却収入
アパート・マンションの売却収入とは、アパート・マンションを売却したときの収入です。
1億円で建設したマンションが、7,000万円で売れ、費用が1,000万円かかったのであれば、
7,000万円 - 1,000万円 = 6,000万円
が、アパート・マンションの売却収入です。
収益ではなく、収入なので、元手の資金は考慮しません。
共益費収入
共益費収入とは、家賃とは別に共益費を設定している場合の収入です。
合計12部屋のアパート・マンションを、共益費2万円で、15年間運用(稼働率100%)したとすれば、
12部屋 × 2万円 × 12ヵ月 × 15年間 × 100% = 4,320万円
の共益費収入を得ることができます。
水道光熱費収入
水道光熱費収入とは、電気・ガス・水道料金などの光熱費を居住者から別途支払いを受けているときの収入です。
アパート・マンションによっては、生活インフラについて一括で業者と契約し、居住者から契約書の内容に応じた光熱費を別途徴収することがあります。
合計12部屋のアパート・マンションを、水道光熱費1万円で、15年間運用(稼働率100%)したとすれば、
12部屋 × 2万円 × 12ヵ月 × 15年間 × 100% = 2,160万円
の水道光熱費収入を得ることができます。
駐車場収入
駐車場収入とは、アパート・マンションに付属している駐車場の賃料収入です。
主に居住者に賃貸しますが、周辺施設の利用者に賃貸することもあります。
合計12台分の駐車場を、賃料1万円で、15年間運用(稼働率100%)したとすれば、
12台 × 1万円 × 12ヵ月 × 15年間 × 100% = 2,160万円
の駐車場収入を得ることができます。
一時金の運用益
一時金の運用益とは、アパート・マンションの居住者から預かっている一時金(敷金・礼金など)の運用による収入です。
合計12部屋のアパート・マンションを、家賃10万円で賃貸し、入居時に敷金・礼金として家賃の4か月分を預かったとすれば、
12部屋 × 10万円 × 4ヵ月 = 480万円
の一時金が集まります。
預かっている480万円を15年国債(利回り1%)で運用したとすれば、
480万円 × 1% = 4万8,000円
の一時金の運用益を得ることができます。
一時金ですので、時期が来れば返金しなければいけないお金です。
ですので、主流ではありませんが、なかには株式を使った運用をすることもあります。
預かっている480万円を年利1%で運用した場合、
(480万円 × 1%^10乗) - 480万円= およそ50万円
の一時金の運用益を得ることができます。
返金に応じなければいけないことを考えれば、リスクとリターンが見合わないので、国債のような手固い運用をすべきです。
不動産投資をしているのに、変な欲を出すと、収益が吹き飛びます。
その他収入
その他収入には、
- 看板貸出料(駐車場の一部や建物の一部を賃貸する)
- 返金されなかった一時金
などがあります。
外看板2スペースを、賃料1.5万円で、15年間運用(稼働率100%)したとすれば、
2スペース × 1.5万円 × 12ヵ月 × 15年間 × 100% = 540万円
の看板貸出料を得ることができます。
総収入
総収入とは、すべての収入を合計した額です。
各項目で使用した例をまとめると、
項目 | 金額 |
貸室賃料収入 | 21,600万円 |
アパート・マンションの売却収入 | 6,000万円 |
共益費収入 | 4,320万円 |
水道光熱費収入 | 2,160万円 |
駐車場収入 | 2,160万円 |
一時金の運用益 | 4.8万円 |
その他収入 | 540万円 |
総収入 | 36,784.8万円 |
となり、総収入は、「36,784.8万円」になります。
現実には起こりえませんが、不動産投資のインパクトを物語っている数字です。
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