不動産用語

アスベストとは:有害性、アスベストレベル1・2・3

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アスベスト

アスベストは天然の繊維性ケイ酸塩鉱物の総称で、「石綿(せきめん、いしわた」とも呼ばれます。古くからさまざまなところで活用されてきた素材です。古代エジプトではミイラを包む布として、古代ローマではランプの芯として使われていました。

採取するには石炭同様に採掘を行います。なので、あまりコストがかからず、安く供給できる建築資材でした。主に建物の外壁材、内装材、断熱材、防音材として使用されてきました。

性質としては、耐熱性・耐酸性・耐アルカリ性・熱絶縁性に優れ、吸湿・吸水性が小さく、通常の環境条件の中では半永久的に分解・変質しないといわれています。もともと火山から噴き出た溶岩が一定の環境下で冷えて生成されるものなので、このようなすばらしい特性を備えるのでしょう。

結晶は繊維状に生成されます。そのため非常に加工がしやすく、至る所で活用されてきました。まさに奇跡の鉱物だったわけです。


アスベストの有害性

1972年、ILO(国際労働機関)とWHO(世界保健機構)がアスベストの有毒性を指摘しました。強い発がん性(肺がん)と中皮腫などを引き起こす原因として広く知られるようになります。

アスベストは15年から40年の潜伏期間を経て、上記のような病気を発症させます。発病の割合も非常に高く、吸い込んだことが原因になります。日本では1975年9月以降、吹き付けのアスベストの使用を禁じています。

アスベストレベル

健康面で問題が出てくるということで吹きつけ使用の禁止にはじまり、段階的に規制の強化が進み、今では全面的に禁止されているアスベストですが、過去に使われた建築物においてはそのままになっています。実際に、そういった建物は多く、そういった建物の解体の際にはアスベストの粉塵が飛散することがあります。

その飛散のしやすさから作業のレベルを分類したものがアスベストレベルというものになります。作業をする上でどの程度アスベストが飛び散るのかその危険性を示したものがアスベストレベルであると理解しておけばいいでしょう。

解体などの作業をする作業員の方はもちろんなのですが、アスベストの粉塵というのは周辺へと飛び散っていくことになりますので、周辺の人々にもリスクがあるのです。そのため、作業をするにあたって周辺への告知をはじめ、アスベストの粉塵が飛び散らないような工法をとっていくことになります。

アスベストレベルは1から3まであり、そのレベルによって危険度も作業をする上での規制といったものも異なってきます。もちろん、工事の依頼をする人にとっては費用にも影響する部分になりますので、アスベストレベルについては把握しておきたいものです。

アスベスト レベル1

アスベストレベル1というのはどのような状態なのでしょうか。レベル1と聞くと、レベルの中でも初期の段階であると考える人もいるでしょうが、アスベストレベル1というのは一番上のレベルになります。つまり、もっとも高いレベルなのです。

アスベストレベル1というのは、作業中に大量のアスベスト粉塵が飛び散るという状態です。建築物にアスベストとセメントが混ぜた状態で吹き付けられていると、綿のような状態になります。これを解体、撤去する際には大量にアスベストの粉塵が飛び散ることになります。それだけアスベストの濃度が高いのです。

耐火性や耐熱性があるアスベストですので、耐火建築物の柱や機械室、ボイラー室の壁や天井に使われていることが多いものです。改修工事の場合には薬液によって粉塵の飛散を防ぐ封じ込め工法、板で密閉して飛散を防ぐ囲い込み工法といったものをしていくことになります。アスベストの粉塵の飛散のレベルが高いからこそ、周辺にもしっかりと気を遣っていかなくてはなりません。

アスベスト レベル2

アスベストレベル2というのは具体的にどれくらいの状態を指すのでしょうか。簡単に言ってしまえば、アスベストの粉塵は飛び散るもののレベル1ほどではないという状態です。石綿含有保温材や耐火被覆材、断熱材といったものとして使われているため、シート状のものが巻きつけられているような現場になります。

ボイラー本体や配管、空調ダクトといったところに巻きつけられている保温材などを思い浮かべるといいでしょう。シート状になっているということもあり、過度に大量に飛び散るということはないでしょうが、それでもアスベストが危険なものであることには変わりありません。あくまでもレベル1ほどではないものの、まだまだ注意が必要な状態ということです。

そのため、実際に工事をする際にはアスベストの粉塵を封じ込めるような工法、囲い込むような工法を選択していくことになります。周囲への注意喚起はもちろん、アスベストの粉塵が飛散しないように防止していくことが義務付けられています。周囲だけではなく、実際に作業する作業員の保護も当然していくことになります。

アスベスト レベル3

アスベストレベル3というのはアスベストレベルの中でももっとも低いレベルになります。建築材料の中には成形板といったものもあるのですが、これにアスベストが含まれています。ただ、アスベストが含まれてはいるものの割れにくいため、アスベストの粉塵が飛び散る可能性は低いのです。

一般的な建築物の屋根や外壁に使われているものと考えればわかりやすいでしょう。基本的には手作業で取り外していく作業になりますので、注意しながら作業していけばアスベストの粉塵が飛び散ることはないでしょう。周囲への注意喚起はもちろん、建築材料の湿潤化といったことも必要になってきます。

ただ、作業員の保護のための道具においてもレベル2やレベル1に比べると簡易的なものとなってきます。注意すれば問題ないが、万が一のときのために対策をするといった感じになります。アスベストを含む建築材料の除去というのはお金がかかるのですが、レベル3が一番安く済むでしょう。逆にレベル1やレベル2になってくると、費用も跳ね上がります。それだけ危険度が違うということになります。

アスベストと中古物件

中古物件の購入を検討している方は、アスベストに注意してください。1975年9月以降の物件だからといって、制度発足間もない物件などは十分に危険です。

アスベストの問題は、雨漏りや配管割れのような簡単な話ではありません。吸い込んだらアウトです。

宅建業法では建物について、石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容を説明する義務があります。ですが、これは調査が行われたか行われていないか説明するだけです。調査をしなければならないという意味ではありません。

あなたとあなたの家族をアスベストから守れるのは、あなたです。アスベストのことは軽く考えないようにしましょう。


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