宅建士試験 コラム

宅建業法:免許の交付、書換え・再交付・返納、名簿への登載

この記事では「宅建業法:免許の交付、書換え・再交付・返納、名簿への登載」について解説しています。

あまり試験で問われるようなところではないので、覚える必要はあまりありません。

ただし、仕組みを知らないと今後の理解にも影響がでるので、目は通しておきましょう。

書換え・再交付・返納については、過去に問われたこともあるので、すこし注意が必要です。

難しい内容でもないので、サクッと勉強してしまいましょう。

免許の交付

宅地建物取引業者が宅地建物取引業を行うには、宅地建物取引業者免許証の交付を受けなければいけません。

宅建業法 第6条

国土交通大臣又は都道府県知事は、第3条第1項の免許をしたときは、免許証を交付しなければならない。

宅建業法 第6条では、上記のように規定されています。

免許の申請をして、要件を満たしていれば、宅建業者の免許が付与されます。

国土交通大臣から免許を受ければ、国土交通大臣免許業者です。

都道府県知事から免許を受ければ、都道府県知事免許業者です。

免許証の書換え・再交付・返納

免許を与える権利がある者のことを、免許権者といいます。宅建業の免許権者(国土交通大臣又は都道府県知事)は、免許したときには、免許証を交付します。

免許証の書換えとは、免許を受けた宅建業者について、免許証に記載されている内容に変更があったときに内容を書き換えることです。例えば、お店の名前をニッポン不動産で登録していたが、「時代に合わせてジャパン不動産に変えよう!」となったときに書換えを行います。書換えの申請は、業者名簿の登載事項の変更届と一緒に30日以内に行わなければいけません。

免許の再交付とは、免許を受けた宅建業者が、免許証を亡失・滅失・汚損・破損したときに、もう一度免許証を発行してもらうことです。例えば、あなたの意見だけでジャパン不動産に変更した結果、社員全員が「ダサい!」と怒って免許証を引きちぎってしまったときに再交付を行います。再交付の申請は、遅滞なく行わなければいけません。

免許の返納とは、免許を受けた宅建業者が、

  1. 免許換えにより従前の免許が失効したとき
  2. 免許が取り消されたとき
  3. 亡失した免許証を発見したとき
  4. 廃業届等の提出をしたとき

に、免許証を返すことです。ひとつの業者が、二種類の免許証(しかも、期限が切れていないもの)を持っていると、悪用する可能性があります。また、単純に提示する免許証を間違えたりすることも考えられます。トラブルを防ぐために、一定の要件に該当するときには免許証を返納しなければいけません。免許証の返納は、遅滞なく行わなければいけません。

有効期間が満了した免許証については返納の義務がないことに注意しましょう。

書換え・再交付・返納の手続きを国土交通大臣に行うときには、免許の申請とは違い、都道府県知事を経由せずに、国土交通大臣に直接行います。

まごころう
免許を受けた宅建業者は、免許の書換え・再交付・返納をすべき状況になったときには、定められた期限内に各手続きを行わなければいけません。

宅建業者名簿への登載

国土交通省及び都道府県には、それぞれ宅地建物取引業者名簿を備えることとされています。国土交通省には、国土交通大臣免許業者(大臣免許)に関する事項について名簿が備えられます。都道府県には、都道府県知事が自ら免許した業者(知事免許)と、大臣免許の業者で本店が当該都道府県にある宅建業者に関する事項について名簿が備えられます。

宅建業者名簿の登載事項は、

  1. 免許証番号・免許の年月日
  2. 商号・名称
  3. (法人の場合)その役員・政令使用人の氏名
  4. (個人の場合)その者・政令使用人の氏名
  5. 事務所の名称・所在地
  6. 事務所ごとに置かれる専任の宅地建物取引士の氏名
  7. 取引一任代理の認可を受けているときは、その旨・認可の年月日
  8. その他国土交通省令で定める事項
    ・指示処分、業務停止処分を受けている場合には、その内容・年月日
    ・兼業の種類

です。

国土交通省及び都道府県に設置されている宅建業者名簿は、一般の閲覧に供しなければならないとされています。なので、各機関が決めている宅建業者名簿閲覧所に行けば、閲覧規則の範囲内で誰でも自由に見ることができます。

まごころう

国土交通省と都道府県には、一定の事項が記載された宅建業者の名簿があります。

試験に出ることは稀ですし、出たとしても捨て問の可能性が高いので、あまり覚える必要はありません。


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