市街化区域で家・土地を選ぶときには、
- 環境を重視して家・土地を選びたいとき
- 価格を重視して家・土地を選びたいとき
によって、探し方が異なります。
環境を重視して家・土地を選びたいときには、
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
を狙います。
価格を重視して家・土地を選びたいときには、
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準工業地域
を狙います。
価格も重要だけど、ただ安ければいいわけではなくて、それなりに住環境が安定しているところを選びたいときにはどうしたらいいの?
安心してください。
基本的には、価格を重視して選びたいに該当するのですが、
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準工業地域
であっても、それなりに住環境が安定しているところを選ぶためのコツも紹介します。
さらにいうと、掘り出し物が見つかる可能性が高いのは「準工業地域」なんです。
さらに詳しく
そもそも用途地域って何?という方は、上記ページを参考にしてみてください。
環境を重視して選びたい人へ
市街化区域で環境を重視して家・土地を選びたいのであれば、
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
を狙いましょう。
最良の住環境を整えることだけに特化しいてる地域です。
価格は高いです。
しかし、住環境は抜群で「プレミアム住宅街」と呼ぶにふさわしい環境が整っています。
価格を重視して選びたい人へ
市街化区域で価格を重視して家・土地を選びたいのであれば、
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準工業地域
を狙いましょう。
簡単に特徴を解説すると、
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
は、住居系の地域ですが、ほかの住居系地域に比べると、住環境の保護が徹底されていません。
準工業地域は「何でもありの地域」なので、
- 住宅地もある
- 商業地もある
- 工業地もある
といったすべてが混ざっている地域です。
一応、住居系の地域に該当している
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
を狙うのは何となくわかるけど、準工業地域を狙っても大丈夫なの?
準工業地域なんて名前が付いているので、不安になるのはわかります。
しかし、安心してください。
そもそも準工業地域で認められている工業というのは「町工場レベル」だけです。
それも認めたくて認めているのではなく、用途地域を指定しようと思ったら、すでに町工場が建っていたので、止むを得ず「準工業地域」にしたという意味合いが強いです。
つまり、
- 本当は住宅系にしたかったけど、すでに商業施設が乱立していた
- 本当は住宅系にしたかったけど、すでに工業施設が乱立していた
といったところを「準工業地域」に指定しています。
ひとつの目的をもった地域にしたくても、できなかったところなのね。
そういうことです。
ですから、しっかりと探してあげると「掘り出し物」が見つかりやすいのも準工業地域です。
価格と環境のバランスを保つためのコツ
用途地域ごとに建てることができる建物の種類が決まっています。
(※ 以下、建築制限といいます。)
建築制限について、
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準工業地域
では、商業施設に焦点を当てるとほぼ同じ規制がされています。
唯一の違いを言えば、
- マージャン屋、パチンコ屋、射的場、勝馬投票券発売所など
- カラオケボックス、ダンスホールなど
が第一種住居地域では建てることができないというだけです。
ですので、
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準工業地域
で、価格と環境のバランスのとれた家・土地を探すときには、できるだけ商業施設が建ちそうにない場所を意識してください。
工業施設のことは気にしなくていいの?
まったく気にしなくていいわけではありません。
しかし、工業施設が建つようなところは「あ〜、建ちそうだよね。」という明らかな違いがあります。
厄介なことに、商業施設は「え?こんなところに建つの?」ということが頻繁にあります。
確かに工場が建つようなところは、もとから工場が密集していたり、まわりに何もない広い土地だったりするわ。
でも、商業施設はどこに建つかわからないなら、避けようがないんじゃないの?
もちろん、完全に避けることはできません。
しかし、
- 広い幹線道路沿いを避ける
- 周辺にコンビニが多いところを避ける
- 周辺にガソリンスタンドが多いところを避ける
- 数百坪はありそうな広い空き地があるところを避ける
などを意識すると、ほぼ安定した住宅地が自然と残ります。
商業施設が建つのは「商売ができる = 人の流れが活発」なところなので、上記を気にするだけで、ほぼ安心できるわけです。
なるほどね。
ごちゃまぜでわかりにくいから避けられているけど、しっかり探すといい立地が紛れているわけね。
参考になる本
いずれを重視していても「物件情報」をしっかり手に入れることがカギ
求めている家・土地の条件は、ひとりひとり違っているでしょう。
しかし、いずれを重視していても重要なことは「物件情報」をしっかりと手に入れることです。
物件情報を手に入れてくださいというと、
- 休みになれば不動産屋さんに行き、イベントなどにも足を運ぶ
- 有名なインターネットサイトの情報を、毎日かと思うほど確認する
- なにか見落としていないかと、地図を片手に現地を直接回ったりする
- いい情報をもらえないかと、面倒でも不動産屋さんとコミュニケーションを取る
といったことをする方がいますが、もし、あなたがしているのであれば今すぐやめてください。
すこし残酷なことをお伝えすることになりますが、あなたが集めている情報は「無価値」です。
不動産屋さんに預けられた家・土地というのは、
- 不動産屋さんと太いつながりがある顧客
- 不動産屋さんと何らかのつながりがある顧客
- 不動産屋さんとまったくつながりがない顧客
の順番に上流から下流へと流れていきます。
不動産屋さんと太いつながりがある顧客は、何度も取引をしている法人や投資家など、並外れた資金を持っている人たちです。
なので、そのポジションにつくことは現実的ではないでしょう。
しかし、不動産屋さんと何らかのつながりがある顧客になることは「今すぐ」にできます。
でも、
- 休みになれば不動産屋さんに行き、イベントなどにも足を運ぶ
- 有名なインターネットサイトの情報を、毎日かと思うほど確認する
- なにか見落としていないかと、地図を片手に現地を直接回ったりする
- いい情報をもらえないかと、面倒でも不動産屋さんとコミュニケーションを取る
は、不動産屋さんと何らかのつながりを作ることに繋がるんじゃないの?
まったく無意味だとはいいません。
しかし、
- そもそもいい情報が用意されていない
- 上質な顧客にはなれていない可能性が高い
という罠があります。
どうしてそうなってしまうの?
なぜなら、
- イベントや(誰も見ることができる)情報サイトに掲載される情報は、飾りでしかなく、ずっと変わらない情報ばかり
- イベントなどに訪れる人は多く、不動産屋さんが情報を整理しきれていない上に、しっかりとヒヤリングできていないことが多い
- 不動産屋さんに何度も訪れたり、頻繁に電話をする人は、探していることはわかるが、求めているものがはっきりしていないので面倒に思われることもある
など、タブーとされることをきれいに行なっているからです。
不動産業界にいる人間なのでわかりますが、イベントなどに持ち込まれるような情報は使い回しです。
最初から、イベントなどで話が煮詰まると思っていないので、会場でのヒヤリングもリスト取りに徹しており、担当者の熱意も低いです。
いわれてみれば、同じような情報、同じような対応ばかりで、手応えを感じたことはあまりないわ。
...でも、どうしたらいいの?
あなたが何を求めているのか落ち着いて探し、伝えることが大事です。