第一種住居地域に3階建ての住宅を建てることはできます。
しかし、
- 日影規制
- 道路斜線制限
- 隣地斜線制限
によって、
- 建物の高さ
- 建物の形状
が影響を受ける可能性がある点に注意してください。

高層階(2階および3階)が斜めに切れている建物を目にしたことがないでしょうか?
第一種住居地域にて斜めに切れている建物は、
- 日影規制
- 道路斜線制限
- 隣地斜線制限
による影響です。
ただし、第一種住居地域であれば、そこまで神経質になる必要はないでしょう。
重要なことは、
- 具体的な計算を自分でしようとしないこと
- 良さそうな土地が見つかったら、必ず建物を乗せて図面を描いてもらうこと
です。
以下、くわしい解説を続けます。
さらに詳しく
第一種住居地域の日影規制
第一種住居地域の日影規制は、高さが10mを超えるものに適用されます。
(※ 用途地域の指定のない区域については、地方公共団体の条例で指定します。)
日影規制の区域内にある建物は、夏至の日のAM8時からPM4時までの間において、それぞれ一定時間、隣接の平均時盤面から一定の高さおよび一定の距離のうちに日影を生じさせないようにしなければいけません。
(※ 北海道においては、AM9時からPM3時までになります。)

具体的な計算などについては、設計士に任せてください。
一般的な注意としては、
- できるだけ住宅が密集している土地を避けること
- できるだけ低い場所に位置している土地を避けること
です。
第一種住居地域の道路斜線制限
第一種住居地域では、道路斜線制限が適用されます。
前面道路の反対側(つまり、渡って向こう側の歩道境界など)から一定の角度で直線を引き、建物が直線に触れないようにしなければいけないルールです。

具体的な計算などについては、設計士に任せてください。
一般的な注意点としては、前面道路ができるだけ広いところを選ぶことです。
前面道路が広ければ広いほど、起点が遠ざかるので、建物の高さを出すことができます。
第一種住居地域の隣地斜線制限
第一種住居地域では、隣地斜線制限が適用されます。
建物の立ち上がりの高さが20mを超える部分について適用されます。
隣地境界線(地表面)から垂直に20m直線を引いたのち、一定の角度で直線を折り曲げ、建物が直線に触れないようにしなければいけないルールです。

具体的な計算などについては、設計士に任せてください。
ただし、隣地斜線制限は、建物の立ち上がりが20mを超える部分にのみ適用される基準なので、それほど心配はいりません。
一般的な住宅の天井高は「270cm前後」なので、3階建ての建物であっても、全高は10m前後にしかなりません。
都市計画法について
- 都市計画法とは
- 都市計画区域について
- 市街化区域について
- 用途地域について
- 市街化調整区域について
- 非線引都市計画区域について
- 準都市計画区域について
- 都市計画区域外(準を含む)について
- 開発許可について