新耐震基準と旧耐震基準の違いは「想定している揺れの強度」です。
新耐震基準(1981年基準)では「震度6強から震度7程度の揺れでも倒壊しない構想」を想定しています。
旧耐震基準では「震度5程度の揺れでも倒壊しない構造」を想定しています。
画像の通り、阪神・淡路大震災では、
旧耐震基準 | 新耐震基準 (1981年基準) |
|
軽微・無被害 | 35%前後 | 75%前後 |
中・小破 | 35%前後 | 15%前後 |
大破以上 | 30%前後 | 10%前後 |
となっていて、被害の程度にかなりの違いがありました。
東日本大震災においても、震災被害の違いは顕著でした。
また、震災が起こるたびに耐震基準は改定され、より厳しい基準が適用されるようになっています。
新耐震基準(1981年基準)による変化があまりにも大きかったので、昭和56年6月1日以降に建築確認を受けているかどうかが強く意識されるようになりました。
さらに詳しく
耐震基準に関することについて、より詳しく解説しています。
参考サイト
最低でも「新耐震基準(1981年基準)」を満たしておきたい
新耐震基準(1981年基準)さえ満たしていれば安心なの?
いえ、そうではありません。
どちらかといえば「最低でも新耐震基準(1981年基準)を満たしておきたい」が正解です。
耐震基準は、定期的に改正が行われています。
2000年(平成12年)にも、大きな改正が行われ、
- 地盤調査が事実上義務化
- 地耐力に応じた基礎の規定
- バランス計算による耐力壁の配置
- ホールダウン金物など継手・仕口の仕様変更
などが追加されました。
「新耐震基準(1981年基準)」の住宅には価値がない(2018年現在時点)
でも、より新しい耐震基準を満たしている住宅ほど価格があがるのよね?
もちろん、そうなります。
ですが、築年数で考えた場合、
- 1981年基準:築19年〜37年
- 2000年基準:新築〜築18年
となるので、1981年基準の住宅は老朽化が進んでおり、そもそも購入に適していない可能性が高いです。
(※2018年現在時点)
たしかに、築年数を考えれば、今では「2000年基準」を意識した方がいいのね。
2000年基準と1981年基準では、大破以上の被害を受けた割合に3倍の開きがある
2000年基準を意識した方がいいのはわかったけど、そんなに違いがあるの?
かなりの違いがあります。
熊本地震の調査報告書によれば、2000年基準を満たしている住宅が大破以上の被害を受けたのは、全体の「6%」でした。
しかし、1981年基準をみたいしている住宅が大破以上の被害を受けたのは、全体の「18.4%」にものぼっています。
実に「3倍の差」がありました。
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