不動産の購入 中古住宅の購入 中古住宅の比較・検討

【中古住宅の購入】比較・検討をするときに整理すべき建物条件


中古住宅を比較・検討するときに整理すべき建物条件について解説している記事です。

中古住宅を購入するときには、比較および検討をしっかり行うことが重要です。

ひと手間を惜しんで、

  • 不動産ポータルサイトの情報
  • 不動産業者の物件資料

を、そのまま眺めていると、重要な情報を見落とす可能性が高まります。

場合によっては、致命的な欠陥につながる恐れがあるので、必ず整理すべき建物条件と理由について解説します。

さくっと要点を知る

  • 中古住宅の建物条件を整理せずに比較および検討をすると、重要な情報が抜け落ちる可能性がある
    (割安・割高の判断や、居住コストの上乗せなどに影響を与える)
  • 中古住宅の建物条件を整理することで、あなたが求めている中古住宅がより明確になる
    (中古住宅探しが円滑になり、予算を抑える効果も期待できる)
  • 中古住宅の比較および検討をするときに整理したい建物条件は10個ある

さらに詳しく


中古住宅の購入ガイドでは、

  • 良い中古住宅の効率的な見つけ方
  • 割安・割高をしっかりと見分ける方法
  • すこしでも安く中古住宅を購入する方法
  • 中古住宅にかかる全費用(購入後も含めて)
  • 売却や建て替えに適した費用性の高い築年数

など、より賢く、よりお得に、中古住宅を購入する方法についてまとめています。


中古住宅を比較・検討をするときに建物条件を整理すべき理由

中古住宅を購入するときには、

  • 土地の条件
  • 建物の条件

を、しっかりと整理してから比較および検討を行うようにしてください。

土地・建物の条件を整理することで、あなたにとって、

  • 絶対に外せない条件
  • できればおさえておきたい条件
  • 必要のない条件

が、具体的に浮かび上がります。

絶対に外せない条件をしっかりと把握することで、中古住宅を購入したあとに後悔することが防げます。

できればおさえておきたい条件をしっかりと把握することで、妥協点を探ることが簡単になります。

必要のない条件をしっかりと把握することで、不要なことにお金を支出することが防げます。

不動産ポータルサイトや物件資料には、テーブルで条件が整理されているので、再整理をする必要はないように思うかもしれません。

しかし、資料の上では、あなたにとって、

  • 絶対に外せない条件
  • できればおさえておきたい条件
  • 必要のない条件

がハイライトされているわけではないので、見落としが生まれやすくなります。

中古住宅の比較・検討をするときに整理すべき建物条件

中古住宅の比較・検討をするときに整理しておきたい建物条件は、

  • 建物面積
  • 建物価格
  • 間取り
  • 築年数
  • 建物構造
  • 施工業者
  • ガスの種類
  • 給湯設備
  • 駐車場台数
  • リフォーム歴

です。

建物面積

中古住宅の建物面積です。

すこし計算する必要があるかもしれませんが、

  • 平方メートル

の両方でメモをしてください。

平方メートルから坪に直すときには、「0.3025」を掛けます。

たとえば、建物面積が100㎡であれば、

100㎡ × 0.3025 = 30.25坪

です。

建物価格

中古住宅の建物価格です。

不動産ポータルサイトや物件資料を確認しただけでは、知ることはできません。

さらに詳しく

詳しい計算方法などについては、以下の記事を参考にしてください。

中古住宅の建物価値を割り戻して「割高・割安」を比較する方法

間取り

中古住宅の間取りです。

不動産ポータルサイトや物件資料に掲載されている画像を保存しておきましょう。

「4LDK」などといった記号での表記もメモしておく必要がありますが、より重要なのは「間取り図」です。

同じ4LDKの家であっても、生活動線や使いやすさはまったく異なります。

  • お風呂
  • トイレ
  • キッチン

などの配置でも使いやすさは変わってきますが、各居室の畳数はよりわかりやすく使いやすさに影響を与えます。

築年数

中古住宅の築年数です。

築年数は、

  • 中古住宅の建物価格
  • 中古住宅のメンテナンス費用
  • 住宅ローンの借入条件

など、さまざまな部分に関わってきます。

たとえば、メンテナンス費用であれば、

新築 築5年 築10年 築15年 築20年 築25年
キッチン 100万円
(50万円 × 2回)
50万円
(50万円 × 1回)
50万円
(50万円 × 1回)
50万円
(50万円 × 1回)
0万円
(50万円 × 0回)
0万円
(50万円 × 0回)
トイレ(全体) 30万円
(15万円 × 2回)
15万円
(15万円 × 1回)
15万円
(15万円 × 1回)
15万円
(15万円 × 1回)
0万円
(15万円 × 0回)
0万円
(15万円 × 0回)
お風呂 200万円
(100万円 × 2回)
100万円
(100万円 × 1回)
100万円
(100万円 × 1回)
100万円
(100万円 × 1回)
0万円
(100万円 × 0回)
0万円
(100万円 × 0回)
給湯器の交換 60万円
(20万円 × 3回)
40万円
(20万円 × 2回)
40万円
(20万円 × 2回)
20万円
(20万円 × 1回)
20万円
(20万円 × 1回)
0万円
(20万円 × 0回)
外壁塗装 150万円
(50万円 × 3回)
100万円
(50万円 × 2回)
100万円
(50万円 × 2回)
50万円
(50万円 × 1回)
50万円
(50万円 × 1回)
0万円
(50万円 × 0回)
屋根塗装 150万円
(50万円 × 3回)
100万円
(50万円 × 2回)
100万円
(50万円 × 2回)
50万円
(50万円 × 1回)
50万円
(50万円 × 1回)
0万円
(50万円 × 0回)
総費用 690万円 405万円 405万円 285万円 120万円 0万円

というように、築年数に応じて差が生まれます。
(※入居時に新品に交換していることを想定)
(※築35年で建て替えすることを想定)
(※主要6項目に限定)

建物構造

中古住宅の建物構造です。

建物構造とは、

  • 木造
  • 軽量鉄骨
  • 鉄筋鉄骨(RC造)

といった分類を意味します。

それほど重要な意味はないのですが、経年劣化による価値の減少を考えるときには必要な情報です。

中古住宅の割安・割高を判断するために建物価値を計算するときには、

築年数 建物の価値
新築当初 建物価値:100%
築1年 建物価値:80%
築5年 建物価値:70%
築10年 建物価値:60%
築15年 建物価値:45%
築20年 建物価値:30%
築30年 建物価値:0%

といった情報を使って逆算を行います。
(※上の表は木造住宅の場合です)

施工業者

中古住宅の施工業者です。

施工業者がわかると、

  • 住宅の品質がイメージできる
  • 住宅の当初坪単価が予想できる
  • 新築を見に行けば参考になる

といったことができます。

ほとんどの場合、

  • 不動産ポータルサイト
  • 不動産業者の物件資料

には記載されていないので、業者に直接問い合わせて聞く必要があります。

「まだ業者に問い合わせるのは不安だ」という場合には、中古住宅の登記事項証明書(建物)を取得してみましょう。

新築時の施工業者が記載されている可能性があります。

ガスの種類

中古住宅のガスの種類です。

ガスの種類は、

  • 都市ガス
  • プロパンガス

のいずれかになります。

都市ガスに比べると、プロパンガスはガス料金が高くなりやすいです。

小さい話かもしれませんが、ガス代が月1万円前後違うこともあるので、判断材料としては無視できない要素です。

給湯設備

中古住宅の給湯設備です。

給湯器には、

  • ガス式給湯器
  • 電気式給湯器

の2種類ありますが、ほとんどの場合、エコキュートなどの電気式給湯器が理想的でしょう。

ガスの種類と同様、電気式給湯器に比べると、ガス式給湯器は光熱費が高くなりやすいです。

とくに、

  • プロパンガス
  • ガス式給湯器

の組み合わせには注意が必要です。

現在、あなたがオール電化住宅に住んでいるのであれば、桁がひとつ上がる可能性さえあります。

駐車場台数

中古住宅の駐車場台数です。

あなたに必要な台数が確保されているかが重要です。

たとえば、必要な台数が3台で、2台分しか確保されていない場合、1台分を近場で借りる必要があります。

居住コストに関係してくるので無視するわけにはいきません。

リフォーム歴

中古住宅のリフォーム歴です。

最悪、リフォームの有無だけでも調べるようにしてください。

中古住宅を販売してる業者によっては、

  • 不動産ポータルサイト
  • 不動産業者の物件資料

にリフォーム歴を正確に記載してくれていることがあります。

中古住宅を購入する時の初期投資費用や維持費用に関わってくるので、できる限り調べましょう。

中古住宅の比較・検討をするときに整理すべき建物条件(一覧表)

以下は、中古住宅の比較・検討をするときに整理すべき建物条件を一覧表にしてまとめたものです。

項目 要点 注意点
建物面積 中古住宅の建物面積
建物価格 中古住宅の建物価格 中古住宅の割高・割安を判断することに関係する
間取り 中古住宅の間取り 間取り図ごと保存する
築年数 中古住宅の築年数 中古住宅の建物価格を計算するのに使用
中古住宅の維持費用に関係する
住宅ローンの借入条件にも影響を与える
建物構造 中古住宅の建物構造
(木造・軽量鉄骨・鉄筋鉄骨)
中古住宅の割高・割安を判断することに関係する
施工業者 中古住宅の施工業者 ほとんどの場合、不動産業者に問い合わせる必要がある
中古住宅の登記事項証明書(建物)を取得するとわかる場合もある
ガスの種類 中古住宅のガスの種類
(都市ガス・プロパンガス)
光熱費(ガス料金)に違いが出てくる
プロパンガスの場合には、+5,000円ほどかかると考えるべき
給湯設備 中古住宅の給湯設備
(電気式給湯器・ガス式給湯器)
光熱費に違いが出てくる
ガス式給湯器の場合には、+5,000円ほどかかると考えるべき
駐車場台数 中古住宅の駐車場台数 あなたに必要な台数が確保できていれば問題はない
足りない場合は、月々の居住コストが上がる
リフォーム歴 中古住宅のリフォーム歴 できるだけ詳細な内容を調べる
初期投資費用や維持費用に関係する

あなたが次に困るかもしれないこと・Ad


あなたが次に困るかもしれないこと・Ad

-不動産の購入, 中古住宅の購入, 中古住宅の比較・検討