中古住宅・マンションを購入するのであれば、あなたに合った購入予算を正しく計算する必要があります。
あなたのライフスタイルに合った購入予算がわからないまま、銀行や不動産屋の言われるがままに購入するのは危険です。
中古住宅・マンションを購入した後には、
- 思わぬリフォームが必要になったり、
- 管理費や修繕積立金が値上がりしたり、
いろいろな突然の出費が考えられます。
銀行は貸倒リスクを大きくしたいとは考えていないので、あまりにも無理な提案をしてくることは考えにくいです。
しかし、不動産屋のなかには「購入後のことなんか知らないよ。」と考えている人がいるのも事実です。
夢だけ膨らまして、現実が見えていない額のローンを抱えると、マイホームの奴隷になってしまうかもしれません。
この記事では「中古住宅・マンションの購入予算を正しく計算する方法」について解説しています。
幸せな家族生活が何十年も続くように、初めの一歩をしっかりと踏み出しましょう。
そもそも中古住宅・マンションを購入するときにどんな費用がかかるのかさえ分からんタイ。
・・・面倒くさいから、適当でいいんじゃないかタイ?
愛する家族のために君が刺身になってもいいなら好きにするがいいゾウ。
中古住宅・マンションの購入予算の内訳
中古住宅・マンションの購入には、
- 購入時にかかる諸費用(仲介手数料など)
- 購入後にかかる諸費用(入居費用・引っ越し代・税金など)
- 物件購入費用
- リフォーム・リノベーション費用
- 管理費、修繕積立金
などの費用がかかります。
上記のうち、あなたが多くの時間頭を悩ませることになる
- 頭金をいくらにしようか?
- 住宅ローンの借入額はいくらにしようか?
という悩みは「物件購入費用」に関することです。
しかし、物件購入費用以外の費用を忘れてめいっぱい使ってしまうと、他の費用に回すお金が足りなくなります。
これで立派な家を買うタイ。
少し冷静に考えてみたほうがいいかもしれないゾウ。
中古住宅・マンションの購入時にかかる諸費用
- 不動産屋に支払う費用
(仲介手数料) - 銀行に支払う費用
(融資事務手数料、住宅ローンの保証料、団体信用生命保険料、火災・地震保険料、適合証明書) - 司法書士に払う費用
(抵当権設定登記費用、所有権移転・保存登記費用、各種登記の司法書士報酬) - 国に払う費用
(印紙税、固定資産税などの清算金)
などがあります。
だいたい物件購入費用の5%~10%になることが多いです。
5,000万円の中古住宅・マンションを購入するときには、250万円~500万円の諸費用がかかります。
正確な額を算出することはなかなか困難ですが、おおむね8%を想定しておくと安心です。
とりあえず、仲介手数料を値切ることにするタイ。
不動産屋は仲介手数料を値切られると、とたんにやる気をなくして、超がつくほど適当になるゾウ。
気を付けたほうがいいゾウ。
中古住宅・マンションの購入後にかかる諸費用
中古住宅・マンションの購入後にかかる諸費用には、
- 入居費用(家具など)
- 引っ越し代
- 不動産取得税
- 固定資産税
などがあります。
入居費用は、家具の購入など新居に入居するにあたって必要なものを揃える費用です。当然、今現在住んでいる家にあるものや新居の広さによってばらつきます。「平均していくらです!」といえるものではないので、あなたの状況にあわせて考えてみましょう。
引っ越し代は、新居に引っ越しをするのにかかる費用です。移動距離・家族数(荷物の量)・時期などによって引っ越し費用は大きく変わります。意外と知られていないのですが、見積もりをしっかりとって早めに予約するだけで引っ越し費用は大幅に変わります。予定がはっきりしてきたら見積もりなどを取得するようにしましょう。
不動産取得税は、不動産を取得したときにかかる税金です。さほど高い税率ではありませんが、不動産の価格に応じて税額が決まるので高額になりやすい税金です。減税措置なども用意されていますが、自己申告しなければ受けることができないことに注意してください。
固定資産税は、1月1日時点での所有者に課税され、4月1日ごろに納税額の通知が届きます。年末に決済をし、引き渡しを受けた場合、固定資産税の支払いスケジュールが近いということになります。気をつけましょう。
ただし、税金は減らしようがなくても、入居費用や引っ越し代は節約可能だゾウ。
予算の中では比較的削りやすいところだゾウ。
リフォーム・リノベーション費用
中古住宅・マンションを購入するときには、リフォーム・リノベーションを行う方も多いでしょう。
リフォーム・リノベーションの費用は、どのような工事をするのかによってまったく違います。
クロスの張替えやエアコンの増設であれば、それほど驚くような費用はかかりません。
しかし、水回り3種(キッチン・お風呂場・トイレ)やリノベーションなどとなれば、相当な費用を覚悟する必要があります。
リフォーム・リノベーション費用について考えるときに重要なことは「入居後に予定外の出費が出ないようにすること」です。
例えば、給湯器のトラブル。
給湯器は長い間使っていなかったり、一旦停止した状態から再稼働させるときに壊れやすい傾向があります。
また、内覧の時には気付かなかった配管トラブルなどに見舞われることもよくあります。
入居後にリフォーム・リノベーションをせざるを得なくなるのは、ほとんどの場合「素人判断」によるものです。
物件を購入する意思が固まった段階で、一度はホームインスペクションを実施してください。
中古住宅・マンションの売買は、個人間売買が基本なので瑕疵担保責任がないケースがほとんどです。
泣き寝入りになることがないように最低限のチェックはするようにしましょう。
参考記事:中古住宅の購入で大活躍!ホームインスペクションの費用・タイミング
参考記事:中古住宅・マンションで必ず活用したい既存住宅売買瑕疵保険
とはいえ、瑕疵保険を使うような構造上重大な欠陥が発覚した場合にかかる費用は比べ物にならないくらい高額になるゾウ。
安心料と考えれば、大した出費ではなくなるゾウ。
管理費、修繕積立金
中古マンションの購入では、管理費と修繕積立金に注意が必要です。
近年、全国のマンションで、管理費や修繕積立金が値上がり傾向にあります。
値上がりしそうなマンションを見抜くのに、管理の状態が悪いマンションはわかりやすいので、しっかり調べれば回避できます。
管理組合・管理会社に問い合わせて、管理費の回収率や修繕積立金の積み立て状況などに関する資料を確認することで、おおよそのことはわかります。
組合の議事録なども確認できれば、より一層良し悪しの判断が正確になるでしょう。
最近問題になりつつあるのは、相続放棄によるトラブルです。
古いマンションや人気のないマンションでは、親のマンションを子が相続しないケースが増えています。
相続されなかったマンションは、基本的に価値がないので買い手もいません。
空室ができてしまうので、当然、管理費や修繕積立金の収入も途絶えます。
相続放棄されてしまうようなマンションでは、負の連鎖に歯止めが効きません。
結果、外からではよくわからないまま、次第に弱っていくマンションを購入してしまったということもあります。
入居者の年齢・家族構成などを確認することで、多少は予測ができるので確認するようにしてください。
管理費や修繕積立金は、毎月の固定支出です。
住宅ローンに上乗せして考える必要があるので、中古マンションを購入する場合には忘れないようにしてください。
人口減少や材料費高騰など、値上がりする材料しか世間には見当たらないゾウ。
甘い考えで予算を考えるより、すこし辛口に考えたほうがいいゾウ。