夜、眠りにつくときには静かなことがとても大事です。
騒音トラブルに巻き込まれると、夢のマイホームが一瞬で崩れ去ってしまいます。
騒音トラブルを抑えるには、高気密高断熱住宅にすることで「遮音効果」を高めるのも有効です。
しかし、そもそもうるさくなりにくい土地を選ぶことも大事です。
この記事では、騒音に悩まされない「静かな土地」を探すコツについて解説しています。
人の声、車の音、風の音など、さまざまな騒音の原因をできるだけ遠ざけるにはどうすればよいのか考えてみましょう。
騒音トラブルにつながる4つの主な原因
騒音トラブルにつながる主な原因は、
- 交通量(車の行き来)
- 騒音施設(パチンコ、商店など)
- 駐車場(車の開け閉め音)
- 近隣の家(人の生活音)
の4つがあげられます。
交通量(車の行き来)
車どおりが激しく、交通量の多いところでは、地鳴りのような騒音に悩まされることがあります。
とくに幹線道路沿いでは、トラックなどの貨物車両が行き来します。
昼夜問わず、地面を揺らしながら鳴り響く騒音に悩まされます。
交通量の面では、車だけではなく、線路が近いことで電車の通貨音に悩まされるケースもあります。
新幹線などの高速車両は相当な音を出しますし、踏切の音は気付かせることを前提に鳴らされている音なので、相当手ごわいです。
土地の前面道路については、幅員が広すぎると騒音トラブルに巻き込まれやすいので、4m~6mくらいがベストです。
騒音施設(パチンコ、商店など)
商業施設が密集しているような地域では、店舗から発する騒音に悩まされることがあります。
とくにパチンコ店の場合は、施設そのものの音もありますが、利用客のマナーにも悩まされます。
不思議と自己主張の激しめな破裂音をまきちらす車に乗っている方が多いです。
店舗の付近でたばこを吸いながら、話し込んでいることも多々あります。
パチンコ店に限らず、店の形態によっては、どんな店舗でも起こりうることなので注意しましょう。
周辺環境をしっかりみて、騒音施設があとから建ちそうにないかも考えたほうがいいです。
駐車場(車の開け閉め音)
敷地の隣が駐車場の場合、一見静かそうですが、相当な音が響きます。
車の開け閉め音やエンジン音は振動を伴って窓ガラスごと揺さぶった音が入ってきます。
夜中に車内に移動して、アイドリング状態で長電話をする方もいます。
店舗と違って、駐車場には営業時間がないので、いつ騒音が発生するかわかりません。
苦情は管理している不動産業者か地主に入れればいいのですが、夜に騒音が始まった場合、その日は我慢するしかありません。
下手に忠告に行けば、よけいなトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
また、駐車場の需要は周辺の施設によってわかります。
会社が多かったり、大病院などがあるところでは、駐車場の需要が根強くあります。
そのような地域では、いきなり敷地の隣が駐車場になることもあるので慎重に周辺を散策してください。
近隣の家(人の生活音)
近隣の家からもれる生活音による騒音に悩まされることもあります。
騒音トラブルといわれると、まっさきに思いつきそうな原因ですが、実際にはさほど多くありません。
昔の家は隙間が多く、ちょっと騒いだだけでも外に音が漏れました。
しかし、最近の家は気密性が高まった分、遮音性も高くなっているので、さほど漏れてきたりはしません。
ですので、周辺の家をみて「ボロボロの家」があるときには注意しましょう。
通りを挟んで向かい側が畑だったりすると、井戸端会議の会場になっていることがあります。
おしゃべり好きな奥様方はいつまでも話し込んでいますし、近所付き合いを悪化させないためにもなかなか注意できません。
確実な騒音回避策は「田舎」に暮らすこと
騒音トラブルの主な原因である、
- 交通量(車の行き来)
- 騒音施設(パチンコ、商店など)
- 駐車場(車の開け閉め音)
- 近隣の家(人の生活音)
を避けるためには「田舎」に暮らすことが確実な回避策となります。
田舎では、
- 交通量が少ない
- 騒音施設はない
- 需要が見込めないので駐車場はない
- 近隣の家は離れている
ので、騒音の原因がありません。
ですので、絶対に騒音を避けたいのであれば「田舎」が確実です。
よく言えばスローライフですが、性に合っているかどうかはしっかり見極めてください。
ちなみに、山ぎわは地質に問題があったりするので、特に気を付けましょう。
騒音トラブルに巻き込まれる可能性を低くするには「住居系用途地域」
騒音は避けたいけれど、田舎に暮らすことはできない場合には「住居系用途地域」を選ぶようにしましょう。
土地には、都市計画法による「用途地域」が定められています。
土地には、
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
- 近隣商業地域
- 商業地域
- 準工業地域
- 工業地域
- 工業専用地域
という12種類の用途地域が定められています。
12種類の用途地域のうち、
- 低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
は、「住居系用途地域」で、なかでも、
- 低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
は、閑静な住宅街にするために定められる用途地域です。
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地域地区とは:用途地域の種類・概要編
土地を購入した場合、お金を払ったあなたは所有者であり、すべての権利があなたには認められています。しかし、認められているのは、法的に認められている権利だけであって、禁止されていることはできません。「お店つきの家にするぞ!」と意気込んでも「そこではお店をしてはいけませんよ」と言われてしまうことがあります。
この記事では、地域地区の中でも用途地域について解説します。用途地域こそが土地利用に関する制限を取り決めているものであり、あなたのしたいことができるかどうかに関わっています。都市計画法で定められた決まり事なので、無視することはできません。しっかりと確認しましょう。
都市計画法によって用途地域が定められている場合には、その用途地域ごとのルールを守って土地を活用しなければいけません。
建物の高さや、隣の敷地とどのくらい離さなければいけないかなどについて、細かく決められているのが、
- 低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
になります。
予算と折り合いをつけながら考えてみるとよいでしょう。