不動産の売却

不動産を売りたい人の為の登記事項証明書の読み方

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登記事項証明書は入手できましたか?まだ手元にない方、入手方法が分からない方は、登記事項証明書の取得方法を参考にしてください。登記事項証明書は、不動産の現状を把握するのに欠かせないものなので、必ず入手してください。

この記事では、これから不動産を売りたいと考えている人向けに、登記事項証明書の読み方を解説します。登記事項証明書に記載されている内容は様々ですが、今回は不動産を売るときに必ず目を通して欲しいところについてピックアップします。そもそも売買ができる物件ではなかったということもあるので、事前に確認しましょう。

現地の状況によっては、公図や地積測量図などを取得しなければいけないときもあります。あなたの不動産が「売れる状態かどうか」を確認するためのステップです。商品に仕立ててあげなければ、売れるものも売れなくなってしまいます。

[voice icon="https://antenna-re.com/wp-content/uploads/2016/02/S.KOU_-1.jpg" name="S.KOU" type="l"]不動産仲介業者に任せっきりでは、彼らのいいなりで思ったような結果を手にすることができません。あなたが売りたい商品について、わたしと一緒に確認しましょう。[/voice]

[aside type="normal"]このプロセスの目的

①売却したい不動産について、正確な内容を把握する

②売却したい不動産について、売買可能か確認する

③売却したい不動産について、注意すべき点を確認する

[/aside]

この記事は、徹底解説シリーズ:不動産売却編の一部です。


登記事項証明書の構成:表題部と権利部

もっとも基本的なことですが、登記事項証明書は表題部と権利部の二部構成です。それぞれの部はあらかじめ記載内容が決まっているので、知りたい内容によって読むところが変わります。どちらが大事というものではなく、どちらにも重要な内容が記載されています。

表題部には、不動産の外側からみた性質が書かれています。例えば、「対象の不動産の正確な住所はどこなのか?」などです。他にも、地目・地積・登記原因と日付などがわかります。

権利部には、不動産の法律的な性質(=権利)が書かれています。権利部は、甲区と乙区に分かれていて、それぞれ書かれている権利の内容が違います。甲区には、誰の所有物なのかを表す所有権について書かれています。乙区には、所有権以外の権利(=抵当権など)が書かれています。

表題部の読み方と確認事項

登記事項証明書の表題部(売りたい人解説用)

上の画像を使って、表題部の読み方と確認事項を解説します。登記事項証明書に書かれている内容がすべて分かるのが一番ですが、今回は「不動産を売却するときに確認したいこと」に目的を絞ります。

(A : 物件の所在地)と(B : 物件の地番)は、セットです。不動産の正確な住所(=所在地)がわかります。つなげると「○○県△△市××町□□番」となります。(地番と番地の違いについては、こちらの記事を確認してください。

(C : 物件の地目)には、不動産の地目が書かれています。地目とは、土地利用の大まかな分類です。色々な地目がありますが、「宅地・雑種地」以外には注意してください。地目が「田」などの場合は、農地法の適用などがあるので、売却が困難です。

(D : 取得の原因と日付)には、登記が行われた原因(=理由)と日付が書かれています。特に建物の登記簿では、新築された日付が分かるので必ず確認してください。正しい築年数が分かると、建物のおおよその価格を計算できます。

[voice icon="https://antenna-re.com/wp-content/uploads/2016/02/S.KOU_-1.jpg" name="S.KOU" type="l"]さらに踏み込んだ調査をするには、公図と地積測量図を取得しましょう!表題部で確認した地番を公図で確認すると、あなたが思っていた土地と違っていることがあります。1筆だと思っていたら、実は2筆だったというようなことはよくある事です。[/voice]

権利部・甲区の読み方と確認事項

登記事項証明書の権利部・甲区(売りたい人解説用)

権利部・甲区の読み方と確認事項を解説します。権利部・甲区では、参考画像の上部で()内にあるように、「所有権に関する事項」が書かれています。登記事項証明書を取得した物件について、誰が所有している物件なのかを明確にするためのセクションです。

基本的に、順位番号1から順番に読みます。「登記の目的」では、所有権に関するどんな登記がされたのかがわかります。「受付年月日・受付番号」は、行われた登記が受理された日付や番号です(日付の下に受付番号が記載されていますが、個人情報なので今回は消しています)。「権利者その他の事項」では、所有者に関する情報がわかります。

実際に読んでみましょう。

順位番号1から、対象の不動産が、初めて所有権保存登記をしたことがわかります。昭和29年2月4日に新所有者への所有権保存登記が完了したようです。新所有者を所有者Aさんとします。この不動産の最初の所有者です。

順位番号2から、対象の不動産が、昭和52年2月8日に所有権移転請求権仮登記をしたことがわかります。原因を確認すると、贈与の予約をするための仮登記をしたようです。下に線が引いてありますが、これは記録内容が取り消され、今では効力を失っていることを意味しています。登記事項証明書では下に線を引くことで、以前の記録を残しつつ、無効な情報を表示しています。予約していた所有者候補を所有者Bさんとします。

順位番号3から、対象の不動産が、平成1年10月30日に所有権移転登記をしたことがわかります。原因を確認すると、平成1年5月4日に相続が発生し、所有者Aさんから新たな所有者に所有権が移動したことがわかります。新たな所有者を所有者Cさんとします。

順位番号3の2段目に「昭和63年法務省令第37号附則第2条第2項の規定により移記」とあります。紙で記録されていた古い登記情報(登記簿謄本・ブック式)からデータ化された新しい登記情報(登記事項証明書・コンピューター式)に移行されたことを意味しています。「順位○番の登記を移記」と書いてあるのは、すべて形式が新しくなったときに古いものから記載しなおしたものですよということを意味しています。(登記簿謄本と登記事項証明書の違いについてはこちらから

順位番号4では、対象の不動産の2番仮登記が抹消されたことがわかります。先ほど下線が引かれて無効になっていると解説した順位番号2が、平成13年11月12日に抹消されたことを示しています。原因に混同と書かれていますが、仮登記した所有者Bさんと実際に相続した所有者Cさんが同一人物であったことを示しています。一緒なので、平成13年11月12日に正式に打ち消した流れです。

順位番号5では、対象の不動産が、平成13年11月12日に所有権移転登記をしたことがわかります。原因を確認すると、平成13年10月14日に相続が発生し、所有者Cさんから新たな所有者に所有権が移動したということがわかります。新たな所有者を所有者Dさんとします。順位番号5の所有権移転がもっとも最新なので、所有者Dさんが現に有効な所有者です。

このようにして、今現在の所有者を確認してください。売りたいと思っても所有者がまったく別の人になっている場合、売ることができません。買いたい人が現れても、あなたが買主に所有権を移転する権利を持ち合わせていないからです。このようなときには、まず所有権をあなたに移転することからはじめる必要があるので注意しましょう。

[voice icon="https://antenna-re.com/wp-content/uploads/2016/02/S.KOU_-1.jpg" name="S.KOU" type="l"]ずっと住んでいるから自分の不動産だと思っていたら、名義が違った。ということは意外とよくあります。いざ買主が現れたと思ったら所有権の移転ができない!ということにならないように事前に確認しましょう。足止めをされているうちに考えが変わって、やっぱり買いませんということもありえます。[/voice]

権利部・乙区の読み方と確認事項

登記事項証明書の権利部・乙区(売りたい人解説用)

権利部・乙区の読み方と確認事項を解説します。甲区には「所有権に関する事項」が記載されていましたが、乙区には「所有権以外の権利に関する事項」が記載されています。色々な権利がありますが、ここでは不動産を売るときにもっとも重要な抵当権についてのみ触れます。

権利部・乙区では、登記の目的に「抵当権設定」の文字がないか確認してください。もし、あったとしても下線が引かれていれば問題ありません。ですが、現に有効な抵当権の設定が残っているときには注意しましょう。

銀行などの金融機関から借入を行うと、不動産に抵当権が設定されることがあります。住宅ローンを利用するときなどが主なタイミングです。現に有効な抵当権設定が残っているということは、対象の不動産には借金が残っているということです。借金が残っている不動産は、借金を返さなければ売ることができません。

上の画像では、昭和61年8月28日に抵当権設定の登記が行われたことが記録されています。債務者のところに記載されているのは、お金を借りている人です。抵当権者のところに記載されているのは、お金を貸している機関(銀行など)です。

債権額のところに金額が記載されていますが、これは当初の金額です。今現在、いくら残っているのかは金融機関に確認をしなければ分かりません。最終的には残債の確認をする必要があるのですが、まずは現に有効な借入が残っているのかをしっかりと確認しましょう。

[voice icon="https://antenna-re.com/wp-content/uploads/2016/02/S.KOU_-1.jpg" name="S.KOU" type="l"]抵当権関連のことは少しややこしいですが、不動産の売買ではとても重要なことです。抵当権と根抵当権抵当権設定登記抵当権抹消登記について理解しておくととても良いでしょう。[/voice]

まとめ

表題部では、不動産の外側からみた性質が書かれています。あなたが売ろうと思っている不動産が、間違いなく対象の不動産かどうか住所などをみて確認しましょう。ときには、公図やブルーマップを活用することも必要です。

権利部・甲区には、所有権に関することが書かれています。対象の不動産について持ち主は誰なのかを知ることができます。確かにあなたに所有権があるのかどうか必ず確認してください。もしも、あなたに所有権がなかった場合は、すぐに売ることができません。

権利部・乙区では、抵当権について確認してください。売りたいと考えている不動産に借金が残っているかいないかでは、売り方の自由度が異なります。抵当権が設定されていて、借金が残っているとしても売れないわけではありませんので、安心してください。


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