木造住宅は、築年数が30年をこえてくると、いたるところにイタミが出てきます。そのような不動産を相続したときに、一度は考えるのが売却ですよね。とはいえ、国土交通省は木造住宅の耐用年数を27年から30年としているので、果たして価値があるのだろうか?と不安になってしまいます。
今回は、築年数25年~30年前後の中古住宅を売却する方法について解説します。中古住宅の売却では、不動産業者と話を進めることになります。最近では減りましたが、悪徳宅建業者がいまだにいるのも事実です。彼らは言葉巧みにあなたを騙そうとしますので、最低限の知識を備えておきましょう。
今回の記事では、ある相談をベースに解説をすすめます。実際に売却に繋がった方法のひとつですので、あなたの不動産売却にもヒントになる部分があるはずです。損を防いで、利益を拡大しましょう!
この記事からわかること
- 相場価格の調べ方
- 不動産買取業者の活用方法
- 不動産買取業者のメリット・デメリット
- 不動産仲介業者の活用方法
- 不動産仲介業者のメリット・デメリット
- 建物を解体するべきか否か
- リフォームをするべきか否か
ケーススタディ:築30年の木造中古住宅を売りたい
でも、新居を建てたばかりなので、実家に住むつもりもないんです。
でしたら、売却してしまいましょう。
売れるような価値があるのでしょうか...。
家を建てたばかりなので、リフォームや解体をするお金もないですし。
固定資産税もかかりますから、有効活用してくれる人を探して売却してしまいましょう!
トラブルの内容
親が亡くなり、実家(築30年の木造住宅)を相続した。しかし、新居を構えたばかりで実家に住むつもりもない。固定資産税もかかるので売却したいが、ろくにメンテナンスもしていないボロボロの家なので売れるか不安。
知りたいこと
築30年の木造住宅でも価値があるのかどうか。また、価値があるのならば、どのようにすれば売ることができるのか。リフォームや解体はすべきなのか。
相場価格を調べる
不動産を売るときには、必ず相場価格を調べましょう。相場価格を知らずに、不動産屋さんと話をしても判断する軸がないのでいい話にはなりません。そこまで難しくはないので、まずはがんばってみましょう。
建物価格はゼロ円
いきなり厳しい話になりますが、築30年の木造住宅はゼロ円の価値しかありません。人が住めるのにゼロ円なんですか!と思われるかもしれませんが、市場価値と使用価値は別物です。たとえ住めたとしても、欲しがる人がいなければ価値はゼロ円です。
でも、不動産屋さんに査定してもらったら50万円~100万円と書いてありましたけど、なぜですか?と思われるかもしれません。これは俗にいう「色をつける」ということです。業者からしても、あなたの家はゼロ円ですとは言いにくいので、とりあえず値段を付けておこうというわけです。
土地の価格がメイン
すこしポジティブにするならば、築30年以上の中古住宅では余計なことは考えず、シンプルに土地価格だけを見ればよいということです。土地の価格を査定するときは路線価と実際に売り出されている価格が重要になります。路線価から適正価格を割り出す方法については、別の記事にまとめてありますので参考にしてください。
ひどい業者になると、無知につけこんで騙そうとしてきますので注意してください。
次のページについて
次のページでは、「宅建業者に買い取ってもらう方法」、「不動産仲介業者に依頼する方法」について解説します。