所得税 不動産の税金

所得税の減税措置 - 住宅ローン控除:概要、改正内容(平成29年度)


住宅ローン控除の適用要件

住宅ローン控除の適用要件について、

  • 新築住宅の場合
  • 既存住宅(中古住宅・マンション)の場合
  • 要耐震改修住宅の場合
  • 増改築等の場合

にわけて解説します。

新築住宅の場合

新築住宅を建てたときに、住宅ローン控除を受けるための要件は、

  1. 住宅取得後6か月以内に入居していること
  2. 居住日以後その年の12月31日まで引き続き居住していること
  3. 家屋の床面積(登記簿の面積)が50㎡以上であること
  4. 床面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されるものであること
  5. 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  6. 民間の金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)などから10年以上の割賦償還による融資を受けていること
  7. 入居した年以前3年間について、居住用財産の3,000万円特別控除や買換え等の課税の特例などを受けていないこと
  8. 入居した年の翌年又は翌々年について、この控除対象家屋とその敷地以外の資産の譲渡に関し、上記(7)の特例を受けていないこと
  9. 入居した年または翌年について、認定住宅の特別控除を受けていないこと
  10. 認定長期優良住宅の場合は、認定長期優良住宅であると証明されたものであること
  11. 認定低炭素住宅の場合は、認定低炭素住宅であると証明されたものであること

です。

ゆい
すべて満たしていないといけないの?
まごころう
1~9までは必ず満たさなければいけません。

認定長期優良住宅、認定低炭素住宅の場合のみ、10または11を満たす必要があります。

ゆい
注意することは?
まごころう
居住の扱いについてですね。

例えば、家に家族を残して単身赴任した場合。

この場合には、家族が暮らしているので「居住している」という扱いになります。

しかし、家族全員で赴任地に引っ越しをして、空き家にしてしまうと、以後一切の住宅ローン控除を受けることができません。

ゆい
会社の命令で転勤せざるを得なくなっても住宅ローン控除を受けられなくなってしまうの?
まごころう
一応、特別措置は用意されています。

会社の命令などのやむを得ない事情によって空き家にせざるを得ない場合には、再入居したときに限り、再入居後から住宅ローン控除の再適用を受けることができます。

ただし、一定の要件(居住しなくなる日までに届出書を提出する等)を満たす必要があるので注意しましょう。

既存住宅(中古住宅)の場合

既存住宅(中古住宅)を取得したときに、住宅ローン控除を受けるための要件は、

  1. 住宅取得後6か月以内に入居していること
  2. 居住日以後その年の12月31日まで引き続き居住していること
  3. 家屋の床面積(登記簿の面積)が50㎡以上であること
  4. 床面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されるものであること
  5. 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  6. 民間の金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)などから10年以上の割賦償還による融資を受けていること
  7. 入居した年以前3年間について、居住用財産の3,000万円特別控除や買換え等の課税の特例などを受けていないこと
  8. 入居した年の翌年又は翌々年について、この控除対象家屋とその敷地以外の資産の譲渡に関し、上記(7)の特例を受けていないこと
  9. 入居した年または翌年について、認定住宅の特別控除を受けていないこと
  10. 建築後使用されたことがある家屋であること
  11. 取得の時に生計を一にしており、その取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者などからの取得でないこと
  12. 贈与による取得でないこと

とされており、

加えて、取得する既存住宅が

  1. 取得の日以前20年(耐火建築物は25年)以内に建築されたもの
    ※軽量鉄骨造は、耐火建築物には含まれません。
  2. 建築基準法施行令第3章および第5章4の規定または地震に対する安全性に係る基準に適合することが証明されたもの
    (平成17年度改正により、次のいずれかの証明書類を添付することにより、平成17年4月1日以後に取得する家屋から適用)
    証明書類
    ・耐震基準適合証明書(家屋の取得の日前2年以内にその証明のための家屋の調査が終了したもの)
    ・建設住宅性能評価書の写し(家屋の取得の日前2年以内に評価されたもので、耐震等級に係る評価が等級1、等級2または等級3であるもの)
    ・既存住宅売買瑕疵担保責任保険付保証明書(加入後2年以内のもの)

のいずれかを満たさなければいけません。

ゆい
さらにややこしいのね。
まごころう
ややこしいですが、1~9までは新築住宅の場合と同じです。
ゆい
建築後使用されたことがない家屋なのに、中古住宅になることがあるの?
まごころう
売れ残りの分譲住宅です。

新築住宅の要件は、

  • 築後1年以内であること
  • 誰も住んだことがないこと

を共に満たすことです。

売り物なので誰も住んだことはありませんが、1年以上売れずに時間が経過すると「中古住宅」の扱いになります。

しかし、誰も住んだことはないので、住宅ローン控除の適用要件からは漏れてしまうということです。

ゆい
ただでさえ売れ残りなのに、優遇も受けられないなんて、ますます買い手がつかないわね。
まごころう
家屋については、

  • 築20年以内(耐火建築物であれば築25年以内)
  • 一定の耐震性があると認められた物件

のいずれかに該当すればよいので、さほど難しいことではありません。

ゆい
よほどボロボロの物件を買わなければいいのね。
まごころう
あとは、

  • 贈与による取得
  • 親族や近しい者からの取得

でなければOKです。

要耐震改修住宅の場合

建築後使用されたことのある家屋(耐震基準又は経過年数基準に適合するもの以外のものに限る。)で一定のもの(以下、「要耐震改修住宅」という。)を取得した場合において、

  • その要耐震改修住宅の取得の日までに耐震改修を行うことにつき申請等をし、
  • かつ、その者の居住の用に供する日(当該取得の日から6か月以内の日に限る。)までに当該耐震改修によりその要耐震改修住宅が耐震基準に適合することとなったことにつき証明がされたときは、
    (既存住宅の耐震改修をした場合の所得税額の特別控除の適用を受けるものを除く。)

その要耐震改修住宅の取得を既存住宅の取得と、その要耐震改修住宅を既存住宅とそれぞれみなして、住宅ローン控除の適用を受けることができます。

ゆい
...つまり?
まごころう
つまり、既存住宅に関する

  1. 取得の日以前20年(耐火建築物は25年)以内に建築されたもの
    ※軽量鉄骨造は、耐火建築物には含まれません。
  2. 建築基準法施行令第3章および第5章4の規定または地震に対する安全性に係る基準に適合することが証明されたもの
    (平成17年度改正により、次のいずれかの証明書類を添付することにより、平成17年4月1日以後に取得する家屋から適用)
    証明書類
    ・耐震基準適合証明書(家屋の取得の日前2年以内にその証明のための家屋の調査が終了したもの)
    ・建設住宅性能評価書の写し(家屋の取得の日前2年以内に評価されたもので、耐震等級に係る評価が等級1、等級2または等級3であるもの)
    ・既存住宅売買瑕疵担保責任保険付保証明書(加入後2年以内のもの)

の要件を満たせなかったとしても、

  • 住宅の取得日までに、いずれ耐震改修を行うことを申請等で届け出し、
  • 実際に住む日(取得日から6か月以内)までに耐震改修をして、耐震基準に適合する建物になったことが証明できれば、

既存住宅として扱いますよということです。

ゆい
ボロ物件の救済措置なのね。
まごころう
早い話、そういうことです。

増改築等の場合

増改築等したときに、住宅ローン控除を受けるための要件は、

  1. 住宅取得後6か月以内に入居していること
  2. 居住日以後その年の12月31日まで引き続き居住していること
  3. 増改築などをした後の家屋の床面積(登記簿の面積)が50㎡以上であること
  4. 床面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されるものであること
  5. 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  6. 民間の金融機関や独立行政法人住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)などから10年以上の割賦償還による融資を受けていること
  7. 入居した年以前3年間について、居住用財産の3,000万円特別控除や買換え等の課税の特例などを受けていないこと
  8. 入居した年の翌年又は翌々年について、この控除対象家屋とその敷地以外の資産の譲渡に関し、上記(7)の特例を受けていないこと
  9. 自己の所有している家屋で、自己の居住の用に供するものの増改築等であること
  10. 以下の工事(これらの工事と併せて行うその工事を施した家屋と一体となって効用を果たす電気設備、給排水設備、衛生設備、ガス設備等の取替えや取付けに係る工事を含む。)で一定の証明がされたものであること
    ・増築、改築、建築基準法に規定する大規模の修繕、大規模の模様替
    ・マンションなどの区分所有部分の床、階段、間仕切壁または壁の過半について行う一定の修繕または模様替
    ・家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関または廊下の一室の床または壁の全部について行う修繕または模様替
    ・家屋について行う建築基準法施行令第3章および第5章の4の構造強度等の規定または地震に対する安全性に係る基準に適合させるための修繕または模様替
    ・家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定める高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造および設備の基準に適合させるための「一定のバリアフリー改修工事」
    ・家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定めるエネルギーの使用の合理化に著しく、または相当程度資する「一定の断熱改修工事」
  11. 増改築等の工事費用が100万円を超えるものであること
  12. 自己の居住の用に供される部分の工事費用の額が、増改築等の工事費用の総額の2分の1以上であること
  13. 特定の改修工事をした場合の特別控除の適用を受けないものであること

です。

まごころう
新築住宅の要件に「9~13」までが加えられたと考えてください。
ゆい
家屋について行う国土交通大臣が財務大臣と協議して定める高齢者等ってどういう人なの?
まごころう
法的に、

  1. 50歳以上の者
  2. 介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている者
  3. 障害者である者
  4. その個人の親族のうち、上記2もしくは3に該当する者または65歳以上の者のいずれかと同居している者

のいずれかに該当する者と定義されています。

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