不動産の法律 国土利用計画法

国土利用計画法:国土の利用計画(全国・都道府県・市町村)

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土地は、わたしたちの生活と密接に関係している財産です。

しかし、ほかの財産(生産財)と違い、国土には限りがあります。

そのため、土地は計画的かつ総合的に利用されるように的確な管理がされなければいけません。

本記事(ならびに、付随する記事)では、国土利用計画法について解説しています。

この記事からわかること

  • 国土の利用に関する計画について
  • 全国計画について
  • 都道府県計画について
  • 市町村計画について

参考ページ(および注釈)

国土利用計画法(e-Gov)
※本ページの記載内容は、2017年11月26日現在に施行されている法令に基づいています。

国土の利用に関する計画(国土法 第4条)

「国土の利用に関する計画」のチャート図

国土利用計画法では、大前提として「国土の利用に関する計画」を定めます。

国土の利用に関する計画は、

  • 全国計画(対象区域:全国)
  • 都道府県計画(対象区域:都道府県)
  • 市町村計画(対象区域:市町村)

の3つの計画によって構成されています。

国土法 第4条

国土利用計画は、全国の区域について定める国土の利用に関する計画(以下「全国計画」という。)、都道府県の区域について定める国土の利用に関する計画(以下「都道府県計画」という。)及び市町村の区域について定める国土の利用に関する計画(以下「市町村計画」という。)とする。

全国計画(国土法 第5/6条)

全国計画の決定(フローチャート)

全国計画の決定権者は、国土交通大臣です。

国土交通大臣が決定する内容は、

  • 全国計画の案
  • 全国計画

の2つです。

全国計画の案を決定するときには、案の閣議決定を求めるとともに、

  • 国土審議会
  • 都道府県知事

の意見を聴く必要があります。

また、全国計画の案の作成に関する事務のうち、環境の保全に関する基本的な政策に関係するものがある場合には、環境大臣と共同して行わなければいけません。

国土の利用の現況および将来の見通しに関する調査を行い、都道府県知事の意向が十分に反映されるよう必要な措置を講じたのち、閣議決定を受ければ、全国計画の決定となります。

全国計画が決定したときには、遅滞なく、一般に公表することとなります。

まごころう
国土法 第6条に定められていますが、全国計画以外の国の計画は、国土の利用に関しては、全国計画が基本となります。

国土法 第5条

  1. 国は、政令で定めるところにより、国土の利用に関する基本的な事項について全国計画を定めるものとする。
  2. 国土交通大臣は、全国計画の案を作成して、閣議の決定を求めなければならない。
  3. 国土交通大臣は、全国計画の案を作成する場合には、国土審議会及び都道府県知事の意見を聴かなければならない。
  4. 国土交通大臣は、前項の規定により都道府県知事の意見を聴くほか、都道府県知事の意向が全国計画の案に十分に反映されるよう必要な措置を講ずるものとする。
  5. 国土交通大臣は、全国計画の案を作成するに当たつては、国土の利用の現況及び将来の見通しに関する調査を行うものとする。
  6. 国土交通大臣は、第二項の規定による閣議の決定があつたときは、遅滞なく、全国計画を公表しなければならない。
  7. 国土交通大臣は、全国計画の案の作成に関する事務のうち環境の保全に関する基本的な政策に係るものについては、環境大臣と共同して行うものとする。
  8. 第二項から前項までの規定は、全国計画の変更について準用する。

国土法 第6条

全国計画以外の国の計画は、国土の利用に関しては、全国計画を基本とするものとする。

都道府県計画(国土法 第7条)

都道府県計画の決定(フローチャート)

都道府県計画の決定権者は、都道府県です。

都道府県計画を決めるときには、全国計画をベースにする必要があります。

全国計画で大枠を定めたものについて、より具体的にローカライズすることを目的としています。

都道府県計画を決めるときには、

  • 第三十八条第一項の審議会その他の合議制の機関
    (国土法第38条で定められている都道府県に設置しなければいけない審議機関)
  • 市町村長の意見

を聴く必要があります。

市町村長から聞いた意見は、都道府県計画に適切に反映されるように必要な措置を講じます。

また、国土交通大臣は、都道府県計画について報告を受けた時には、国土審議会の意見を聴いたうえで、

  • 必要な助言
  • 勧告

を都道府県に対して行うことができます。

その際に、国土交通大臣は、関係行政機関の長に対して報告内容を送付する必要があり、報告を受けた関係行政機関の長は、国土交通大臣に対して、都道府県計画に関する意見を申し出ることができます。

まごころう
国土交通大臣から受けた助言および勧告は、都道府県が裁量を判断することができます。

しかし、現実的な話、国土交通大臣からの助言および勧告を無視することは困難でしょう。

国土法 第7条

  1. 都道府県は、政令で定めるところにより、当該都道府県の区域における国土の利用に関し必要な事項について都道府県計画を定めることができる。
  2. 都道府県計画は、全国計画を基本とするものとする。
  3. 都道府県は、都道府県計画を定める場合には、あらかじめ、第三十八条第一項の審議会その他の合議制の機関及び市町村長の意見を聴かなければならない。
  4. 都道府県は、前項の規定により市町村長の意見を聴くほか、市町村長の意向が都道府県計画に十分に反映されるよう必要な措置を講ずるものとする。
  5. 都道府県は、都道府県計画を定めたときは、遅滞なく、その要旨を公表するよう努めるとともに、都道府県計画を国土交通大臣に報告しなければならない。
  6. 国土交通大臣は、前項の規定により都道府県計画について報告を受けたときは、国土審議会の意見を聴いて、都道府県に対し、必要な助言又は勧告をすることができる。
  7. 国土交通大臣は、第五項の規定により都道府県計画について報告を受けたときは、これを関係行政機関の長に送付しなければならない。この場合において、関係行政機関の長は、国土交通大臣に対し、当該都道府県計画について意見を申し出ることができる。
  8. 国土交通大臣は、前項後段の規定による意見の申出があつたときは、関係行政機関の長に協議するとともに、国土審議会の意見を聴いて、都道府県に対し、必要な助言又は勧告をすることができる。
  9. 第三項から前項までの規定は、都道府県計画の変更について準用する。

市町村計画(国土法 第8条)

市町村計画の決定(フローチャート)

市町村計画の決定権者は、市町村です。

市町村計画を決めるときには、都道府県計画をベースにする必要があります。

全国計画および都道府県計画で決められた枠のなかで、より細かいローカライズを行うのが目的です。

市町村計画を決めるときには、あらかじめ、公聴会などを開催し、住民の意向を十分に反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければいけません。

市町村計画が決まったのち、遅滞なく要旨(まとめ)を公表するように努めるとともに、市町村計画を都道府県知事に報告しなければいけません。

都道府県知事は、市町村計画について報告を受けた時には、第三十八条第一項の審議会その他の合議制の機関の意見を聴いたうえで、

  • 必要な助言
  • 勧告

を都道府県に対して行うことができます。

国土法 第8条

  1. 市町村は、政令で定めるところにより、当該市町村の区域における国土の利用に関し必要な事項について市町村計画を定めることができる。
  2. 市町村計画は、都道府県計画が定められているときは都道府県計画を基本とするものとする。
  3. 市町村は、市町村計画を定める場合には、あらかじめ、公聴会の開催等住民の意向を十分に反映させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
  4. 市町村は、市町村計画を定めたときは、遅滞なく、その要旨を公表するよう努めるとともに、市町村計画を都道府県知事に報告しなければならない。
  5. 都道府県知事は、前項の規定により市町村計画について報告を受けたときは、第三十八条第一項の審議会その他の合議制の機関の意見を聴いて、市町村に対し、必要な助言又は勧告をすることができる。
  6. 前三項の規定は、市町村計画の変更について準用する。

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