市街化区域の農地(田・畑)は、売却できる可能性が高いです。

農地(田・畑)の売却は難しいと聞くけど、売れるの?

市街化区域は、市街化を促進する区域なので、
- 住宅を建てたい人
- 商店を開きたい人
- 工場を開きたい人
など、さまざまな人からの需要が見込めます。
さらに、市街化区域は市街化を促進する区域なので、もともと農地以外での土地活用が推奨されています。
ですので、法的な制限もかかりにくい特徴があります。

でも、どんな農地(田・畑)でも売れるわけではないでしょ?

そうですね。
売れやすい農地(田・畑)についても含めて、以下で解説をしましょう。
市街化区域の農地(田・畑)を売却する準備は簡単にできる
市街化区域の農地(田・畑)を売却する準備は、ほかの都市計画区域に比べて、驚くほど簡単にできます。
農地を売却したい場合には、大前提として農地転用に関する手続きを完了させておく必要があります。
農地転用については、
- 農地転用の許可
- 農地転用の届出
の2種類があるのですが、市街化区域の農地(田・畑)を売りたいときには「届出」で問題ありません。

届出と許可って何が違うの?

届出とは、届出書などを用意して報告するまでを意味します。
許可とは、
- 申請書を用意して、報告をする
- 報告書を踏まえて、許可もしくは不許可が処分される
となります。

市街化区域の農地(田・畑)は届出だけでいいってことは、特別なことは何もしなくていいってことなのね。

そういうことです。
市町村の農業委員会に相談にいけば、届出書などの概要も教えてもらえるので、自分で手続きを済ませてしまってもよいくらいです。
ちなみに許可がいらないというだけで、必ず届出はしてください。
無許可で農地(田・畑)を売ってしまうと、罰金などを命じられることがあるので注意が必要です。
市街化区域で売却できる可能性が高い農地(田・畑)について
市街化区域で売却できる可能性が高い農地(田・畑)は、
- 住宅用地としての立地条件がいい
(※ 学校が近い、病院が近い、お店が豊富など) - 土地面積が100坪くらいの手ごろな大きさ
(※ 50坪くらいだとなお良い) - 広すぎるとしても、繁華街に近く活気があるところに位置している
(※ 100坪から200坪くらい) - 広すぎるとしても、周辺にあまり住宅がなく、静かなところにある
(※ 100坪から300坪くらい)
です。

住宅用地としての立地条件がいいっていうのは、よくわかるわ。
でも、
- 土地面積が100坪くらいの手ごろな大きさ
(※ 50坪くらいだとなお良い) - 広すぎるとしても、繁華街に近く活気があるところに位置している
(※ 100坪から200坪くらい) - 広すぎるとしても、周辺にあまり住宅がなく、静かなところにある
(※ 100坪から300坪くらい)
は、どういうことなの?

まず「土地面積が100坪くらいの手ごろな大きさ」から解説します。
100坪くらいの大きさであれば、
- 余裕のある一般消費者が購入する可能性は十分に見込める
- 50坪ずつに分筆することで、購入できる層を増やすことができる
- 手早く現金化したいのであれば、宅地分譲業者に売り渡すこともできる
など、さまざまな解決策があります。
坪30万円の土地で100坪となれば、3,000万円なので、なかなか買い手が見つからないかもしれません。
しかし、坪30万円で50坪となれば、1,500万円なので、購入できる層が圧倒的に増えます。
さらに、多少の価格交渉を覚悟する必要はありますが、宅地分譲業者に売ってしまうこともできます。

たしかに50坪くらいの土地にできれば、住宅用地として手が出しやすいわ。
ということは、地域によって120坪くらいでも大丈夫なところもありそうね。
残りの2つは?

- 広すぎるとしても、繁華街に近く活気があるところに位置している
(※ 100坪から200坪くらい) - 広すぎるとしても、周辺にあまり住宅がなく、静かなところにある
(※ 100坪から300坪くらい)
については、
- 商業需要
- 工業需要
を意識しています。
たとえば、
- 駐車場
- コンビニ
- 個人医院
などは100坪前後で始められますし、200坪であればスーパーマーケットなどに活用できることがあります。
ただし、どれも人の活気がある地域に位置していることがポイントです。
逆に、工場用地にする場合には、
- 広い幹線道路などへのアクセスが悪くない
- 周辺に住宅などがすくなく、トラブルになる可能性が低い
といった条件を満たしていると話がつながりやすくなります。

なるほどね!
話を聞いていて思ったけど、自分で賃貸経営?するのも悪くなさそうね。

おっしゃる通りです。
信頼できる管理会社がいるのであれば、誘致などを含めてテナント業を始めてもいいくらいです。
農地(田・畑)については、活用の幅が広いので「ノウハウ」が極めて重要になります。
さまざまな選択肢があるので、いろいろと模索してみてもいいと思いますよ。
さらに詳しく
売るだけが正解ではない!農地(田・畑)の活用方法について