長年住んできた家や、相続した実家を売るときに悩ましいのが「リフォーム」すべきかどうかです。見た目がきれいになっている方が売れやすいのは当たり前なのですが、リフォームにはお金がかかります。では、どうすればいいのでしょう?
この記事では、中古住宅を売るときのリフォームについて解説します。できる限りきれいにした方がよいのですが、きれいにするといっても感覚は人それぞれです。どのようなリフォームを、どのくらいすればよいのかについてお話します。
また、あまりにも気合を入れてリフォームをしたことで、逆に売りにくくなってしまった!ということがあります。リフォームの落とし穴についても紹介します。
[label title="" color="green" icon="icon-ok" text="この記事からわかること" class=""]
・中古住宅を売るときのリフォームについて
・リフォームの落とし穴
軽微なところのみ着手する
リフォームをするときには、軽微なところのみ着手しましょう。「軽微=低コストなところ」ということです。お金のかからないところから考えていくのが、まず原則です。
中古住宅の販売において、リフォームの効果は「吉と出るか凶と出るかわからない」ところがあります。例えば、壁紙を変えようと考えたときに「正解」ってわかりますか?...わからないと思います。
なので、大失敗のリスクを避けるために軽微なところのみ着手するようにしましょう。具体的には、クロス・窓サッシ・障子などです(クリーニングとセットが前提です)。
各リフォームのコツ
中古住宅を売るためのリフォームに共通しているのは「無難なほうがよい」ということです。無難なリフォームから離れれば離れるほど見込み客は減っていきます。
そもそもセンスが悪いクロスなどを選んだ時には「なんかダサい」と思われるので、魅力は減ります。では、センスが良いクロスなどを選べばよいのではないか?センスの良いリフォームであれば、魅力が増すから購入希望者は増えるはずだ!と。
現実には「減る可能性のほうが高い」です。世の中にはセンスの良すぎるものに引け腰になってしまう人がいます。ビシッと決まっていて、センス抜群の雰囲気が漂っている洋服屋さんに「入りづらいな...。」と感じた経験はありませんか?
またセンスが良いにはいろいろな方向があります。ローラアシュレイのような花柄が好きな人のセンスもあれば、ドルチェアンドガッパーナのようなモードが好きな人もいます。センスがとがるほど、受け入れられる人の数は減ってしまいます。
[label title="閑話休題" color="green" icon="icon-coffee" text="リノベーション" class=""]
最近はリノベーションも流行りです。リノベーションの明確な定義は難しいのですが、「構造躯体以外はすべて建て替えること」と考えて問題はないでしょう。
リノベーションでは「センスを突き抜けさせるのもあり」です。リノベーションは、リフォームのような中途半端な改装ではなく、もはや別物に建て替えてしまいます。なので、全体としての完成度が高くなります。
家の一部のみがセンスが良い程度では「こだわり派」に通用しないのですが、全体のデザインが統一されているときには「こだわり派」に深く突き刺さります。
リフォームの落とし穴
中古住宅を売るときのリフォームには落とし穴があります。それは「水回りのリフォームは厳禁」ということです。特にファミリー向けの物件では顕著です。
買い手側の決定権者(決済者)は「旦那」になることが普通です。ですが「旦那」の意思を決定するのは「奥さん」であることがほとんどです。なので「奥さんが気に入る物件であることが大事」です。
奥さんが気に入る物件と、水回りのリフォームに何の関係があるのか?と思われるかもしれませんが、大ありです。水回りとは「キッチン・お風呂・トイレ」のことを指しますが、奥さんのこだわりが最も出やすい場所です。なので、水回りをリフォームしてしまうと「リフォームされてしまった水回りが気に入る奥さん」しか相手にできなくなってしまいます。
水回りのリフォームは100万円~300万円ほどかかります。多額の費用をかけたものの、購入希望者を絞り込んでしまう可能性が高いので注意しましょう。