購入希望者から問い合わせを受けて、いよいよ内見でしょうか?売り出しているとはいえ、他人に自分の家をじろじろ見られるのは緊張しますよね。でも、緊張なんてしてる場合ではありません。
今回は、内見されるときに綺麗にしておきたい箇所について解説します。人の見た目では「清潔じゃなくても清潔感があればいい」なんて言われます。が、家を売るときには「清潔」でなければいけません。
なぜ「清潔」であることが重要なのか?どんなところを「清潔」にしておくべきなのか?内見の成功を左右する「清潔」について徹底解説します。
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・内見における清潔さの重要性
・内見時に清潔にしておきたいポイント
誰だってきれいなものが好き
あなたは、Amazonで中古本を買った経験はありますか?過去に購入したことがある人とわかると思うのですが、中古本を買おうとすると状態の表示がされています。コンディションというところに「非常に良い」「ほぼ新品」「可」などと表記されています。
なぜ、このような表記がされているのか?中古品といえども、できればきれいなものを選びたいと考えているからですね。
中古住宅やマンションでも一緒です。中古住宅にしようと決めた人も、中古住宅にしたくて選んでいる人は稀です。新築は高くて手が出せないから、妥協して中古にしている人が大半です。
妥協して中古にしているといっても「できるだけ新築に近い中古住宅を予算内で買いたい!」が本音です。そのために大事なのが掃除ということです。
業者はプロに掃除を頼む
不動産業者が中古住宅を売り出すときには、ほぼ必ずプロの掃除屋さんにクリーニングを頼みます。あまりにも広い家は別ですが、だいたい5~10万円くらい支払います。
なぜ、それほどのコストをかけてでもクリーニングをするのか?完璧に掃除されているだけで驚くほど簡単に売れてしまうことを知っているからです。
いろいろな家の販売に携わり、また業界人として横から見てきましたが「クリーニングの提案」を実行しない人の物件はなかなか売れません。
自分で掃除をするときには、ほとんどお金がかかりません。時間と労力はかかりますが、金銭的には掃除用品の費用くらいしか出費がありません。
しかし、あなたが掃除したことの対価は何百万円にもなって返ってきます。逆に掃除を怠ると、何百万円も損するどころか、最悪売れません。
[label title="閑話休題" color="green" icon="icon-coffee" text="漬け物のビン" class=""]
余談ですが、わたしが知っている限りで本当にもったいない売主だなと感じたのは「漬け物のビン」で売り損ねた方です。
当時、わたしが担当させていただいたお客様に2つの物件を案内しました。物件Aは、築5年で中心駅まで徒歩5分の好物件。物件Bは、築15年で周辺に駅はなく、車が必須の物件。
それなりの価格差はあるのですが、普通に考えれば軍配は物件Aにあがります。が、お客様が購入されたのは物件Bでした。
なぜか?ご案内の途中で棚を開けたら、よ~く漬かっている漬け物のビンが出てきたのですね。その瞬間にお客様の夢は壊れました。
大げさに聞こえるかもしれませんが、売れるか売れないかは「どれだけ夢を見てもらえるか」にかかっています。
生活感をできるだけなくす
中古物件を売るときには、生活感ほど邪魔になるものはありません。購入希望者は内見をしながら、自分の理想とする生活を思い描きます。
しかし、自分の理想とする生活には登場しないものが目に入ると、想像の邪魔をされてしまいテンションが下がってしまうのです。
購入希望者に夢を見続けてもらうことが、なぜ重要なのか?夢を見ている間は、物件のマイナス要素に気づきにくくなるからです。
マイナス要素がまったくない中古住宅やマンションはありません。何かしらマイナス要素を抱えているものです。
中古の不動産を売却するときには、加点式の評価ではなく、減点式の評価になりやすいということを意識すべきです。
フローリングではなく、カーペット。キッチンに食器洗い機がない。お風呂が狭いなど。
中古物件の購入希望者は「ないものねだり」が大好きです。新築を諦めるという大きな妥協をしているので「これ以上の妥協はしたくない!」と考えている人が多いのです。
そんなお客さんを相手にするからこそ、夢を見てもらう。そのために徹底的に生活感をなくすことが大事なのです。
内見のときに掃除をしておきたいポイント
では、実際にどこを掃除しておくとよいのか。また、どのようなことを意識して掃除しておくとよいのか。以下が、各箇所についての解説です。
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[tab title="玄関" class="" icon=""]
「玄関」は第一印象を左右する重要な場所です。「さぁどうぞ!」と扉を開いた瞬間に、靴や傘などが散らかっているとがっかりしてしまいます。
ポイントは「何も置かないこと」です。靴は棚に収納して、傘もできれば見えないところに綺麗に片づけてください。
棚に入れる時にも注意が必要で、乱雑な入れ方は絶対にしてはいけません。家じゅうの棚という棚は、すべて開かれると思ってください。
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[tab title="リビング" class="" icon=""]
「リビング」は生活の中心となるところです。とにかく想像を邪魔しないことがカギを握ります。
ポイントは「小物に注意」です。イスやテーブルなど大物の家具は仕方がありません。ですが、小物は別です。
あなたにとってはお気に入りの小物でも、購入希望者にとっては「何この変な小物」となりかねません。どこかに綺麗に片づけておきましょう。
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[tab title="キッチン" class="" icon=""]
「キッチン」で気を付けたいのは油汚れです。食器などを棚の中に綺麗にしまっている人はよくいます。
忘れがちなのが「棚の扉」なんです。先ほども言いましたが、棚という棚は開かれます。ということは、扉を触るわけです。
ここでヌルッとすると、かなりのマイナスになってしまいます。扉はしっかりと拭いておきましょう。
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[tab title="お風呂" class="" icon=""]
「お風呂」は特に清潔であってほしいところです。なぜなら裸で入るところなので、ちょっとした汚れにも敏感になります。
銭湯を思い浮かべてもらうとわかりやすいと思いますが、なんとなく足をべたっとつけるのが苦手という人もいますよね。まさに、その感覚なのです。
カビ、水垢、排水溝の髪の毛などは徹底的に排除してください。見られたら最悪です。
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[tab title="トイレ" class="" icon=""]
「トイレ」を入念に掃除する人は多いでしょう。ですが、見落としが多いのもトイレです。
便座カバーやトイレマットなどは取り払ってください。キティちゃんやトトロなどキャラものは特に邪魔です。
そして、無香料の消臭剤を置きましょう。かならず無香料です。バラやローズなど余計な匂いはいりません。
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[tab title="ベランダ" class="" icon=""]
「ベランダ」は忘れられがちなところです。ですが、ほぼ必ず見られるので掃除しておくのがよいでしょう。
床の掃き掃除、ごみ箱や物干し竿の撤去はしておきたいところです。ベランダをみるときには高確率で外に出ます。
ゴミが散らかっていることだけはないようにしましょう。
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ほかにも、窓や床なども忘れないようにしましょう。床がフローリングの場合には、ワックスがけをしておくと印象がよりよくなります。売却に向けて頑張りましょう!