ネットには、いい土地が出ないとよく言われます。
本当のところをいうと、ネットにはいい土地が出ないのではありません。
「いい土地はネットに出ても、すぐに売れてしまう。」が正しい解釈です。
ですので、「いい土地が見つからない。」のではなく、「いい土地を見逃している。」が問題の本質になります。
この記事では、いい土地が見つからないときに試してほしいことについて解説しています。
ネットに出てきても、すぐに売れてしまういい土地を見逃さない方法について解説しているので、ひとつひとつ試してみてください。
この記事からわかること
- 土地が売りに出されたときの流れ
- いい土地を見つけるための「アンテナ」の張り巡らせ方
土地が売りに出されたときの流れ
まずは、土地が売りに出されたときに、どのようにして販売が進められるのか解説します。
新しい土地情報が、どのようにして上流から下流にいたるのかを確認していきます。
新しい土地の情報は「不動産業者」に集まる
100%ではありませんが、ほとんどの新しい土地の情報は「不動産業者」に集まります。
つまり、売り土地の起点は「不動産業者」です。
なんらかの理由で土地を売りたいと思った売主は、どこかの「不動産業者」を選んで売却の依頼をします。
売却の依頼を受けた不動産業者は、
- 土地の値段を(相談して)決める
- 土地の資料を用意する
- 顧客リストから当該土地を求めていそうな人に情報を紹介する
- レインズなどのインターネットサイトに土地の情報を登録する
といった流れで営業活動を進めます。
極めて特殊な条件の土地は「顧客リスト」への営業で売れてしまう
営業活動をはじめたときに、極めて特殊な条件の土地は「顧客リスト」に営業をかけただけで売れてしまうことがあります。
たとえば、
- 坪単価がとても安い
- 間口、面積、形などがとても良い
- そもそも近隣で売り土地が出てこない
といった要素を備えているケースです。
上から2つについては、大地主の相続時などに出てくることがあります。
相続が発生すると「相続税」を納めなければいけないので、急ぎ現金が必要になります。
急いで現金化したいので、条件の良い土地が相場よりも明らかに安く出てくるのです。
また、一番下の条件に合致している場合、長年にわたって土地を待っている顧客が多くいます。
長年にわたって待っている顧客からすると、「この情報を逃したら次はないかもしれない。」という心理が強く働きます。
結果として、希望している条件と多少の食い違いがあっても購入を決断しやすくなります。
大地主の相続を狙うといっても、そもそも大地主の数が少なく、相続も数十年に一度しかないことです。
一般的に大地主に対してどのようなイメージがあるのかはわかりませんが、ほとんどの大地主は相当元気です。
持っている土地を遊ばせることなく、農業などもしているので信じられないくらい体が頑丈です。
なかなか近隣で売り土地が出てこない地域というのは、正直な話、大地主が関係していることが大半です。
彼らが多くの土地を持っているが、なかなか手放すことはないので、出てこないという状況なのです。
よって、特殊な条件の土地を狙うのは、あまりおすすめできません。
土地は「縁」というように、不動産の売買は「マッチング」にすぎない
土地を探していると「縁」という言葉をよく耳にするのではないでしょうか。
「縁」という言い方をされても、ぼんやりとしてしまうのですが、土地探しは「縁」です。
不動産の売買は、所詮、「マッチング」にすぎません。
土地探しをしている人にも、希望する条件というのは千差万別です。
広い土地がほしいという条件をとっても、
- 駐車スペースが2台確保できる程度の80坪くらいの土地
- 駐車スペースが2台確保できて庭も作れる120坪くらいの土地
- お客さんも含めて駐車スペースが3台確保できて庭やプールも作れる150坪くらいの土地
というように様々あります。
そして、もっとも需要が多そうな「駐車スペースが2台確保できる程度の80坪くらいの土地」であっても、
- 間口が5mほどの土地
- 高台の上にあり2mほど地面が上がっている土地
- 居住用地域ではなく、商用地域に位置している土地
というように様々あります。
買いたい人の多種多様な条件と、売り土地の多種多様な条件がうまく「マッチング」したときに、不動産の売買が成立します。
ですので、すぐに売れてしまう土地というのは、多くの需要を満たしそうなちょうどよい土地なのです。
そのような、ちょうどよい土地が、多くの需要者を抱えているインターネットに公開されれば、すぐに消えていくのは当たり前です。
結果、いつ見ても前からある土地ばかりが並んでいると思ってしまうのです。
いい土地を見逃さないためには「アンテナ」を張り巡らせるしかない
土地探しで重要なことは、土地情報をキャッチする「アンテナ」を四方八方に張り巡らせることです。
婚活や恋人探しだと思ってください。
出会いを考えたときに、
- 異性の職員も少なく、会社の往復しかしていない人
- 異性の職員は少ないが、会社帰りにクラブに行ったり、休日は趣味に忙しい人
では、どちらが「マッチング」する確率が高いのか、火を見るよりも明らかです。
いい土地を見つけたいときも同じで、土地情報が集まるところに積極的に「アンテナ」を張り巡らせる必要があります。
いい土地を見つけるために「アンテナ」を張り巡らせるべきところ
いい土地を見つけるために「アンテナ」を張り巡らせるべきところは、
- 現地
- 希望する土地の所在地に事務所がある不動産業者
- 大手IT業者が運営するポータルサイト
- 大手不動産業者が運営する自社ポータルサイト
の4つです。
現地については、以下の記事を参考にしてください。
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現地で効率よく「いい土地」を探す方法
現地での土地探しには、かなりのメリットが期待できます。しかし、探し方を間違えると、とても非効率的になりやすい方法です。この記事では、現地で効率よく土地を探す方法について、くわしく解説しています。ほんのひと手間かけるだけで、現地での土地探しは、かなり簡単になります。得られる情報の濃さも格段に高まるので、さっそうと出かける前に、しっかりと準備をしていきましょう。
不動産業者については、以下の記事を参考にしてください。
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不動産業者に土地探しを依頼するときのコツ
土地が欲しいな!と思ったら、とりあえず不動産屋さんに行けばいいと思っていませんか?何も準備せず、やみくもに訪問するのは間違いです。不動産業者に土地探しを依頼するのにもコツがあります。
今回は、不動産業者に土地探しを依頼する方法とコツについて解説します。間違った依頼の仕方をすると、あなたが良い土地に巡り合う可能性がどんどん下がっていきます。そんなのは嫌ですよね?どうすれば良い土地に巡り合えるのか、しっかり確認しておきましょう。
大手IT業者が運営するポータルサイトについては、以下の記事を参考にしてください。
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インターネットを使って「いい土地」を探す方法
最近ではインターネットで土地を探す人も増えてきました。アットホーム、ホームズ、スーモなど大型のポータルサイトも出てきています。「インターネット上には、いい土地がない」という意見も見かけますが、間違いです。いい土地が見つからない理由は、探している方法が間違っているに、ほかなりません。今回は、インターネットを使っていい土地を探す方法について、くわしく解説します。