最近ではインターネットで土地を探す人も増えてきました。
- アットホーム
- ホームズ
- スーモ
など大型のポータルサイトも出てきています。
「インターネット上には、いい土地がない」という意見も見かけますが、間違いです。
いい土地が見つからない理由は、探している方法が間違っているに、ほかなりません。
この記事では、インターネットを使っていい土地を探す方法について、くわしく解説します。
この記事からわかること
- インターネットにも「いい土地」はある
- 大手ポータルサイトを使った土地の探し方と意味
- インターネットで「いい土地」を探すときに使うサイト
インターネットには「いい土地」がないのか?
インターネットには「いい土地」がないと書かれているのを、たまに見かけます。
結論からいうと、インターネットにも「いい土地」はあります。
まずは、
- 不動産屋さんが土地情報を公開するカラクリ
- インターネットに「いい土地」がある理由
について、説明します。
不動産屋さんが土地を売るときの流れ
不動産屋さんが土地を売るときには、
- 売主から「土地売却の依頼」を不動産屋さんが受ける
- 不動産屋さんが預かった土地の資料などを作成する
- 不動産屋さんが条件に合いそうな既存顧客に紹介する
- 不動産屋さんが店頭で土地情報を掲載する
- 不動産屋さんがチラシ・フリーペーパーなどに土地情報を掲載する
- 不動産屋さんがインターネットに土地情報を掲載する
という流れになります。
(※手順5と6は、ほぼ同時に行われる。)
土地情報の公開範囲を広げるほど、営業によりエネルギーを消費する
基本的に、土地情報の公開範囲を広げるほど、営業によりエネルギーを消費します。
既存顧客とは、すでに不動産屋さんに「こんな土地を探している。」と依頼をしているお客さんです。
地域No.1の不動産屋さんくらいになってくると、既存顧客を数百人抱えているのですが、街の不動産屋さんくらいだと10人くらいしかいません。
どの規模の不動産屋さんであっても、既存顧客に紹介しただけで成約するのがベストです。
なぜなら、
- 広告費:かからない
- 人件費:かからない
- 時間コスト:かからない
などあらゆるコストがもっとも小さくなり、
- 売主の仲介手数料:満額
- 買主の仲介手数料:満額
となるので、利益が最大化されます。
既存顧客で決まらなければ、店頭に情報を掲載するのですが、
- 広告費:かからない
- 人件費:かかる
- 時間コスト:かかる
となり、土地情報をたままた見つけた他社から買主の紹介を受けてしまえば、
- 売主の仲介手数料:満額
- 買主の仲介手数料:半額(もしくは、ゼロ)
となるので、既存顧客に比べると利益が少なくなります。
最後に、インターネットに公開すると、
- 広告費:かかる
- 人件費:かかる
- 時間コスト:かかる
となり、土地情報を見つけた他社から買主の紹介を受けてしまえば、
- 売主の仲介手数料:満額
- 買主の仲介手数料:半額(もしくは、ゼロ)
となるので、もっとも利益が小さくなります。
インターネットに土地情報が公開されるのが遅くなる最大の理由は「不動産屋さんの利益」です。
規模が小さい不動産屋さんほど、土地情報の公開が遅い
土地情報の公開は、規模が小さい不動産屋さんほど遅くなります。
理由は簡単で、
- 規模の小さい不動産屋さん:注目度が低い
- 規模の大きい不動産屋さん:注目度が高い
ので、規模の小さい不動産屋さんほど、情報をクローズド(秘密)にしておくメリットが大きくなります。
ラーメン屋で想像してほしいのですが、
- 大衆向けのラーメン屋
いろんな人が来る。食べたいラーメンがないかもしれない。 - 大衆向けの博多ラーメン屋
博多ラーメンを食べたい人が来る。でも、ちょっと物足りないかもしれない。 - こだわりの博多ラーメン屋
博多ラーメンを食べたい人が来る。こだわりを求めているので、幅はないが満たされる。
と、提供するものを絞り込んでいくほど、客数は減りますが、ニーズが明確になっていきます。
不動産屋さんも同じで、
- 全国区の不動産屋さん
- 都道府県の不動産屋さん
- 市町村の不動産屋さん
と、エリアを絞り込んでいくほど、客数は減りますが、お客さんが求めている土地のニーズは明確になります。
つまり、小さい不動産屋さんは、客数は少ないかもしれませんが、
- お客さんが欲しがっている土地
- 不動産屋さんが提供している土地
が、ぴったりとマッチする確率は高くなります。
ですので、規模が小さい不動産屋さんほど、利益を最大化するためには、土地情報の公開を遅らせたほうがいいのです。
規模が大きい不動産屋さん
規模が大きい不動産屋さんも同じじゃないのか?と思うかもしれません。
規模が大きい不動産屋さんの場合には、
- 人件費
- 時間コスト
を浪費するスピードが、規模の小さい不動産屋に比べて、格段に大きくなります。
ですので、さっさと公開して、さっさと売ったほうが利益が最大化しやすいのです。
注目度が高い分、クローズドにしても話が漏れていくリスクも高いです。
「いい土地」はインターネットにちゃんと掲載されている
「いい土地」はインターネットにちゃんと掲載されています。
あなたの想像をはるかに超えるスピードで売れていっているだけです。
情報を整理すると、
大規模な不動産屋さん | 中規模な不動産屋さん | 小規模な不動産屋さん | |
広告費 | とてもかかる | かかる | かからない |
人件費 | とてもかかる | かかる | かからない |
時間コスト | とてもかかる | かかる | かからない |
情報の公開速度 (利益最大化のため) |
とても速い | 速い | 遅い |
顧客の質 | 絞られていない | すこし絞られている | かなり絞られている |
顧客の数 | とても多い | 多い | 少ない |
となります。
さらに、
- 売主の都合
- 情報の集まりやすさ
を考えると、
大規模な不動産屋さん | 中規模な不動産屋さん | 小規模な不動産屋さん | |
売主の都合 | 早く売れる可能性がかなり高い | 早く売れる可能性が高い | 早く売れる可能性が低い |
情報の集まりやすさ | かなり集まりやすい | 集まりやすい | 集まりにくい |
となります。
もはや明白ですが、大規模な不動産屋さんほど、情報が集まりやすく、土地情報の公開も速いのです。
つまり、インターネットにも「いい土地」の情報はしっかり流れていることになります。
既存顧客の量は、規模が大きくなるほど多くなりますが、100発100中、既存顧客で決まることなどありえません。
「いい土地」にもかかわらず、たまたま既存顧客の需要を満たせなかった土地の情報は、どんどんインターネットに公開されます。
一般に「いい土地はインターネットに公開される前に売れている」という論調では、「不動産屋さんの利益」ばかりに目が行っていて、
- 情報の公開速度
- 顧客の質
- 顧客の数
- 売主の都合
- 情報の集まりやすさ
など、あらゆる視点が抜けているのです。
抜けているというよりも、意図的に抜いているに近いのですが、インターネットに「いい土地」の情報が公開されないのであれば、
- アットホーム
- ホームズ
- スーモ
など、これから紹介するポータルサイトは、すでに消えています。
生き残っているどころか、大躍進を続けていますよね。
大手ポータルサイトを使って土地情報を探す方法と意味
まずは、
- 大手ポータルサイトを使って土地情報を探す方法
- 大手ポータルサイトを使って土地情報を探す意味
を解説します。
以降の解説では、ステップ2:土地選びは「あなたに必要な条件」を整理すると間違いがないの内容を前提に話を進めています。
土地を探すときに、必ず確認したい3大ポータルサイト
土地を探すときに、必ず確認したいのは、
- アットホーム
- ホームズ
- スーモ
の3社です。
サイト内で土地情報を絞り込んでいくのですが、使う条件は、
- おおまかなエリア
(※校区が決まっていれば尚よし。) - 上下水道の敷設状況
- 権利形態
- 用途地域
- 地目
- 現況
- 土地の面積
- 土地の購入予算
です。
この記事では、
条件名 | 条件詳細 |
おおまかなエリア | さいたま市内全域 |
上下水道の敷設状況 | 引き込みあり |
権利形態 | 所有権 |
用途地域 | 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域 |
地目 | 宅地 |
現況 | 更地 |
土地の面積 | 50坪(165㎡)~60坪(200㎡) |
土地の購入予算 | 2,000万円 |
を使用します。
あなたがすることは簡単で、条件に従って、ポータルサイト内で検索をかけるだけです。
それぞれ検索をすると、
- アットホーム:18件
- ホームズ:29件
- スーモ:31件
となります。
(2018年3月19日現在)
合計すると「78件」ありますが、
- サイト内でかぶっている土地
- サイト間でかぶっている土地
があるので、実際には「20件」ほどです。
大手ポータルサイトを使って土地情報を探す意味
おそらくですが、今の段階で「これだ!」という土地が見つかってはいないと思います。
よほどの「縁」がない限り、いきなり「いい土地」にぶつかることはないでしょう。
「だったら、見る意味がないじゃないか。」と思うかもしれませんが、意味はちゃんとあります。
簡単なことであれば、
- 今、どんな土地が出ているのかわかる
- 今、売れ残っている可能性の高い土地がわかる
がわかります。
今、あなたが探している条件で、どのような土地があるのか「ざっくりと」わかります。
これから本格的に土地探しをするなかで、新しい情報と古い情報の区別がつきます。
今、あなたが探している条件で、売れ残っている可能性の高い土地も「ざっくりと」わかります。
ポータルサイトで見つけた土地の8割は売れ残っている土地です。
つまり、ポータルサイトを確認することで、
- 新しい情報(見たことない情報)
- 古い情報(すでに見つけた情報)
- 売れ残っている土地
のことがわかるようになり、「不動産屋さんからの提案の質」を見定めることができます。
今後、不動産屋さんに直接足を運んだ時に、ポータルサイトで見たことがある情報を最初に提案してきたら、
- 情報に疎い
- 提案力がない
- めぼしい売り物がない
と、即判断できます。
真剣に土地探しを続けるほど、情報の質を選別できる重要性がわかるようになります。
まずは、大手ポータルサイトを使って、土地情報をふるいにかけてください。
インターネットで「いい土地」を探すときに使うサイト
インターネットで「いい土地」を探すときには、大手ポータルサイトは使いません。
一度、情報を整理すると、
情報公開範囲(小) | 情報公開範囲(中) | 情報公開範囲(大) | 情報公開速度 | |
大規模な不動産屋さん | 既存顧客 店頭 自社サイト(非公開) |
既存顧客 店頭 自社サイト(非公開) 自社サイト(公開) |
既存顧客 店頭 自社サイト(非公開) 自社サイト(公開) ポータルサイト |
とても速い |
中規模な不動産屋さん | 既存顧客 | 既存顧客 店頭 自社サイト(非公開) |
既存顧客 店頭 自社サイト(非公開) 自社サイト(公開) ポータルサイト |
速い |
小規模な不動産屋さん | 既存顧客 | 既存顧客 店頭 |
既存顧客 店頭 ポータルサイト |
遅い |
となります。
どの規模の不動産屋さんにも言えるのは、「ポータルサイトが一番最後」ということです。
そして、インターネットで「いい土地」を探すときに着目したいのが、
- 大規模な不動産屋さん:自社サイト(非公開)
- 中規模な不動産屋さん:自社サイト(非公開)
となります。
不思議なのですが、自社サイトの非公開情報を入手するためのアンテナを張っていない人が多いのです。
自社サイトの非公開情報を入手するためには、そのサイトの会員に登録する必要があります。
しかし、一度登録してしまえば、あなたは「既存顧客」とほぼ同じ扱いになります。
登録をしたことによって、
- 情報が漏れる
- 営業をかけられる
などを心配している人が多いです。
しかし、使い方に注意が必要とはいえ、考え方が逆です。
- ポータルサイト
- 直接足を運ぶ(何も考えず)
を入り口にして、土地情報を求めに行くことこそ、煩わしい手間が増える行為にほかなりません。
しっかりと条件などを入力すれば、お互いに無駄がない
重要なことは「自社サイトの会員」として、どれだけ(質の良い)既存顧客に近づくことができるかです。
しっかりとステップ2を行わずに、やみくもに行動するから「無駄な提案」が増えるのです。
自社サイトに新しい土地の情報が出てきたときには、ほぼシステムに従って「最適と思われる顧客」に提案が行われます。
一斉送信のメール(今週の新着物件など)くらいは流れてくるかもしれませんが、まったく関係のない土地をぶらさげて直接営業をされることは考えられないのです。
不動産屋さんが求めているものは「条件が絞り込めているお客さん」です。
お客さんが求めているものは「条件に最適化されている情報」です。
インターネットで、双方の求めているものが一致しやすいところが「自社サイト」です。
こういった大手不動産屋さんが運営する自社サイトで、あなたが細かい条件を入力するということは、
大規模な不動産屋さん | |
広告費 | とてもかかる |
人件費 | とてもかかる |
時間コスト | とてもかかる |
情報の公開速度 (利益最大化のため) |
とても速い |
顧客の質 | 絞られていない |
顧客の数 | とても多い |
において、
大規模な不動産屋さん | |
広告費 | とてもかかる |
人件費 | とてもかかる |
時間コスト | とてもかかる |
情報の公開速度 (利益最大化のため) |
とても速い |
顧客の質 | 絞り込めている |
顧客の数 | とても多い |
ということであり、あなたに「いい土地」の情報が回ってくる可能性が圧倒的に高くなります。
情報の公開速度がとても速い「大規模な不動産屋さん」においては、いち早く情報を入手できることは大きなメリットであり、知らない間に消えて行ってしまう土地にしっかり目を通すことができる有効な手段です。
たくさん登録するのは大変ですが、
- 全国区の不動産屋さん
- 地元No.1の不動産屋さん
の2つくらいには、しっかりと登録しておくことをおすすめします。