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【中古住宅】築1年の物件を購入するときの注意点


条件のよい物件が見つかったときというのは、気持ちが焦りやすいものです。不動産の営業マンというのは、数々のお客さんを見てきて、相手が内心盛り上がっているのかどうかを見抜くスキルに長けています。ですので、これは!?と思ったお客様には「殺し文句」をふんだんに使ってきます。

そんな文句に誘われて、「申し込みしなければ!?」とか「手付金を払おう!」と考えているあなた。ちょっと冷静に考えましょう。とくに中古住宅の購入では注意しなければいけないことがたくさんあります。今回は、実際に中古住宅の購入に悩んでいらっしゃった方のケースを使って考えてみましょう。

【この記事からわかること】

  • 不動産営業マンのトークについて
  • 築1年の中古物件:売主が個人のときの注意点
  • 築1年の中古物件:売主が宅建業者のときの注意点

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中古住宅の購入ガイドでは、

  • 良い中古住宅の効率的な見つけ方
  • 割安・割高をしっかりと見分ける方法
  • すこしでも安く中古住宅を購入する方法
  • 中古住宅にかかる全費用(購入後も含めて)
  • 売却や建て替えに適した費用性の高い築年数

など、より賢く、よりお得に、中古住宅を購入する方法についてまとめています。


好条件で築1年(築浅)の中古物件に巡り合う

まずは、今回のケースについてご紹介します。

一戸建ての購入を購入されている方です。何気なく内覧に向かわれたところ、すごく条件のよい中古住宅を見つけてしまいました。条件としては、駅近く・南東向きで日当り良好と文句なしです。

しかし、どのくらい費用がかかるものなのか説明を受けると、ローンの月々返済額・初期費用(諸費用)・引越し費用など意外と高額になることに気付き、不安を覚えました。しかし、今は空前の低金利なので借り時です。とはいえ、今すぐは怖いので車のローンが完済する夏にしようと思い、不動産屋さんに事情を告げました。

しかし、好条件で築1年の中古物件。なかなか巡り合えるものではありません。営業マンは「人気がある物件ですので、来週にご契約いただけるようでしたら大丈夫だと思いますが、それ以降となると売れてしまっている可能性が高いですね。」と。

さて、どうしましょう?

不動産営業マンの頭の中

まず、「人気がある物件ですので」というフレーズについてですが、よっぽど人気がないのがバレバレの物件でない限り、ほとんどの営業マンが言います。このフレーズは、相手のテンション次第で確実に効き目があるからです。なんとも思っていない人は悩みませんが、本気度が高まれば高まるほど、そうだよな!と思いたがるのが人間です。

次に「来週にご契約いただけるようでしたら大丈夫」というフレーズですね。どこの不動産屋さんも、同じようなものですが、1週間~2週間程度は仮押さえというものができます。場合によっては、「申込金として10万円いただければ~」という風に言います。そこまで強気になれなかったのか、それとも本当に人気だから仮押さえもできないのか。

築1年の中古物件:売主が個人

さて、築1年の中古物件ですが、売主が個人のときには、ちょっとだけ注意しましょう。どれだけ立地条件などが良かったとしても、一度や二度の内覧では表面的なことしか分からないものです。不動産の落とし穴は、もっと深いところにあるのが常です。

この場合、なぜ築1年なのに売主は手放すのか?というところを解決しなければいけません。このようなケースはたくさんあるのですが、どのケースも理由は様々です。では、どのようなときに注意すればよいのか?ということですね。

まず、家庭内の事情は気にしなくていいです。例えば、転勤・病気・親の介護・離婚などですね。このような理由は、不動産そのものにかかる理由ではなく、その家庭の事情です。気分的になんだかなぁと思われるかもしれませんが、それはそれです。

注意したいのは、不動産が関係しているときです。例えば、近隣トラブル・欠陥住宅などです。これらはどちらも解決しがたく非常に厄介です。欠陥住宅で出て行くときには、リフォームの施しようがない状態ということがほとんどです。近隣トラブルについては、あなたと相性がよければ何とかなるかもしれませんが、そうでなかったときには問題の動かしようがありません。

これらの問題を発見する方法ですが、欠陥住宅かどうかはホームインスペクターを活用しましょう。屋根裏や床下・柱や構造壁の内部など見えにくい部分の欠陥ほど、大きな工事が必要なものです。費用も住宅購入費用に比べれば、些細なものなので検討してみると良いでしょう。

近隣トラブルについてですが、一番の解決方法は自分の足で聞いて回ることです。ただし、近隣トラブルについて調べるときには、正直にお隣に行ってはいけません。お隣を飛ばして、2軒ほど隣から聞いていきましょう。自分で調べることで、そのコミュニティがどんな雰囲気で、あなたに合うところなのかも知ることができますからオススメです。

築1年の中古物件:売主が宅建業者(不動産屋)

売主が宅建業者の場合には、2パターンに分かれます。ひとつは、宅建業者が、その物件を個人から買い取って売り出しているケースです。もうひとつは、宅建業者が売主で、かつ建築主のケースです。

買い取って売り出しているケース

このケースは、売主が個人のときと同じようなことに気をつければ大丈夫です。とはいえ、欠陥については少し安心しても良いでしょう。売主が宅建業者の中古物件では、瑕疵担保責任を一定期間問われるので、買い手としては安心できるのです。

売主で、かつ建築主のケース

こちらのケースは要注意です。これには新築住宅と中古住宅の定義が関係しています。築1年以上が経過した住宅は、たとえ誰も入居したことがなくても新築住宅といえなくなります。

つまり、もし宅建業者が、建売住宅として自ら建築したが、売れずに1年経過すると中古住宅ということになるのです。このようなケースでは、あせって物事を決めないようにしましょう。1年以上にわたって買い手がつかない物件ですから、人気がないということです。

まとめ

不動産営業マンの言葉には、あまり動じないようにしましょう。彼らの言葉が響くのは、あなたが原因です。もし、タイミングを逃してしまったとしても、また気に入る物件は出てくるものです。慎重に取引を行った人だけが、良い不動産取引ができます。

築1年の中古住宅では、売主を確認しましょう。個人の場合には、個人特有の注意点があります。主に、不動産に関係するトラブルです。近隣でもめていないかとか、欠陥住宅ではないのかといったところですね。

売主が宅建業者のときには、2パターンあります。宅建業者が個人から買い取って販売しているときには、個人のときと同じようなことに注意しましょう。売主が宅建業者なので、瑕疵担保責任が問われる分、買い手としては少し安心しても良いです。

もしも、宅建業者が売主で、かつ建築主だったときには注意してください。新築住宅と中古住宅の定義上、その家は人気がなくて買い手がつかなかった家の可能性が高いです。人気のない家なのに、焦って契約して失敗した!は、最悪のシナリオですよ。

まごころう
ベテランの営業マンは、ツボを心得ています。その言葉に踊らされて決めてしまうのは危険です。不動産の購入は、慎重になるのがいつでも正解です。以下の記事も参考にしてください。
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