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地域地区とは:主要な地域地区(9種)とその他

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地域地区とは:主要な地域地区(9種)とその他

地域地区について少し勉強された方であれば、用途地域はご存知かと思います。ですが、地域地区には用途地域以外にも様々なものが存在しています。特に都会では用途地域の上に設定されている特殊な地域地区が多く存在しているので、注意が必要です。

今回の記事では、地域地区について主要な9種をメインに解説します。容積率の移動や用途の制限など知らずに建築計画を進めると予定通りに進められない!という事態に陥る可能性があるものばかりです。どのような地域地区があるのか把握して、調査に役立ててください。

【この記事からわかること】

  • 地域地区とは
  • 主要な地域地区(9種)
  • その他の地域地区

地域地区とは

都市計画法で定められている都市計画のひとつです。基本的な決定権者は都道府県ですが、一部に市町村が決定権者になるものもあります。もっとも広く一般に知られているのは用途地域で、土地探しなどをするときには必ず目にすることになるでしょう。

用途地域とは

一定の地域について、土地利用の方針・制限を定めています。土地の利用方法を指定することで、土地の利用効率を上げて、秩序のある市街化を達成することを目的としています。なので、用途地域の種類に応じて、建築の可能・不可能が定められています。

全部で12種類の用途地域があります。大きく3つのグループに分けられ、住居系・商業系・工業系となっています。住居系であれば住居に、商業系であれば商業に、工業系であれば工業に、それぞれにとって最もよい環境の整備を目的としています。

特別用途地区とは

特別用途地区とは、用途地域内で一定の地区における当該地区の特性にふさわしい土地利用の増進、環境の保護などの特別の目的の実現を図るため当該用途地域の指定を保管して定める地区とされています。つまり、用途地域によって制限を決めたものの、もっと制限が必要、または制限を緩和する必要があるときに特別に定められるのが特別用途地区です。用途地域に重ねて新たに設定されるフィルターのようなものです。

特別用途地区の例として、特別工業地区、文教地区、小売店舗地区、事務所地区、厚生地区、娯楽・レクリエーション地区、観光地区、特別業務地区、中高層住居専用地区、商業専用地区、研究開発地区といったものがあります。あくまでも例であり、地方公共団体が独自に定めている特別用途地区がまだまだあります。

特別用途地区は、制限や禁止に関して新たに規定を定める場合には、地方公共団体の条例によって定められます。用途地域内での建築の制限を緩和するための特別用途地区を定めるときには、地方公共団体は国土交通大臣の承認を得る必要があります。

高層住居誘導地区とは

都市部のように人口が密集している地域では、居住スペースを確保するために高層マンションなどの集合住宅を建設する必要があります。しかしながら、用途地域によって定められている容積率や斜線・日陰規制によって十分に土地活用ができないところも存在します。そのような地域に高層住居誘導地区を導入することで、高層住居の建設を促進できます。

高層住居誘導地区に指定できるのは、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、準工業地域内で、容積率が400%または500%と定められている地域に限定されます。指定可能な用途地域をみると、混在系の用途地域ばかりであり、そのようなエリアで少しでもメリハリをつける意味合いがあります。

高層住居誘導地区内で、住宅部分の床面積の合計が2/3以上ある建物には、以下の緩和が適用されます。

  • 商業系用途地域と同じ斜線制限を適用(道路斜線と隣地斜線(31m)のみ)
  • 日影規制を撤廃
  • 容積率の引き上げ(最大750%)

高度地区とは

高度地区は、用途地域内において市街地の環境を維持または土地利用の増進を図る目的で定められます。高度地区で定めるのは、建物の高さの最高限度または最低限度です。準都市計画区域でも高度地区に指定することはできますが、準都市計画区域で定めることができるのは最高限度のみです。

高度地区で定められるのは、あくまでも「建物の高さに関する制限」のみです。用途地域ごとに定められている斜線規制や日影規制も守らなければいけません。

高度利用地区とは

高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図る目的で定められます。基本的に、用途地域に重ねて設定される地域地区は、時代のニーズに適合するために設定される傾向があります。高度利用地区も同様で、容積率や建ぺい率などの建築基準を緩和することで土地利用のルールを変更することが目的です。

高度利用地区に指定されると、以下について定めることができます。

  • 容積率の最高限度および最低限度
  • 建ぺい率の最高限度
  • 建築面積の最低限度
  • (必要があれば)壁面の位置の制限

特定用途制限地域とは

特定用途制限地域は、用途地域が定められていない土地の区域(市街化調整区域を除く)内において、その良好な環境の形成または保持のため当該地域の特性に応じて合理的な土地利用を図ることを目的に定められます。都市計画区域外では、土地利用についての規制がないので、比較的自由に土地利用ができてしまうところが存在します。そのような場所を選んで、不適切な建築物が乱立することを防ぐ狙いがあります。

例えば、危険物の製造工場や風俗営業施設は無秩序に乱立してしまうと困ったことになります。そのような施設が建築されることを防ぐために定められるのが特定用途制限地域であり、もともと制限のない用途地域外に定められます。

特例容積率適用地区とは

特例容積率適用地区は、特定の地域において適正な配置および規模の公共施設を備えた土地の区域において、建築物の容積率の限度からみて未利用となっている建築物の容積の活用を促進して土地の高度利用を図る目的で定められます。指定可能な地域は、第一種・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域です。

わかりやすくいうと、特例容積率適用地区に指定されると「容積率の売買」ができるようになるということです。有名な話では、東京駅の容積率は周辺の新丸ビルなどに売却されています。東京駅は不要な容積率を売ることで資金調達ができますし、容積率があがった新丸ビルはより多くのスペースを確保できました。とはいえ、どこまでも高くなっては困るので、必要があれば高さの最高限度が定められます。

特定街区とは

特定街区は、市街地の整備改善を図るため街区の整備または造成が行われる地区です。感覚としては特例容積率適用地区と似ていて、街区間での容積率が移転可能となります。また、用途地域に定める容積率や建ぺい率、斜線制限などは適用除外します。

防火地域・準防火地域とは

防火地域・準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するために定める地域です。住宅密集地や古い家屋が乱立しているような地域では、一度火事が起きれば延焼によって被害が拡大する可能性があります。もしも、火災が起こってしまった時でも、火の手が拡大するのを最小限に食い止める措置をとるべき地域として指定を受けます。

防火地域・準防火地域で家を建てるときには、一定水準以上の耐火性能を保持した家を建てなくてはいけません。例えば、窓なども耐火性能を持った特殊なものを採用しなければならないとされています。なので、防火地域・準防火地域で家を建てるときには、通常よりも100万円以上コストが増えることが普通です。

その他の地域地区

主要な地域地区(9種)を紹介しました。ほかにも一定の目的をもって指定される地域地区があります。以下が、その他の地域地区です。

  • 風致地区
  • 臨港地区
  • 歴史的風土特別保存地区
  • 歴史的風土保存地区(第1種・第2種)
  • 特別緑地保全地区
  • 緑化地域
  • 流通業務地区
  • 生産緑地地区
  • 都市再生特別地区
  • 特定用途誘導地区
  • 居住調整地域
  • 航空機騒音障害防止地区
  • 航空機騒音障害防止特別地区
  • 駐車場整備地区
  • 特定防災街区整備地区

これらの地域地区について、都道府県または市町村が協議を重ねて決定します。

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